ドラゴンズクラウン?


ドラゴンズクラウン - PS3 ドラゴンズクラウン - PS Vita




これはあかんやつですわ。


というくらい今月は忙しくて
うんじゅうねん前ファミコンを買ってもらって以来ぶりくらいに
まったくゲームをする暇がなかったので
ドラゴンズクラウン』?
とこのサイト10年目にしてはじめて「?」を使う程度の様子に
内容すでになかばおおかた
すっかりかんかんからからに忘れているのですが
それもそれ。
これもそれもいまのそれもまたつまり
ゲームある生活のそれである。


感想文書いている暇あったらゲームを遊びたいけれど
それ以上に、生活のため暇をつくるため
することしなければならない。
感想書くのも次のまた次のゲームを遊ぶためと思えば悲しいけれど
ひとつのゲームをいつまでも遊び続けるでないのもまた事実。
製作者のインタビューを拝見するに
魂込めされたゲームなのだと伝わってきて嬉しいのですが
実際ゲームを遊んで面白がれる程度とも比例しないのは
過去から既に明らか。
ゲームは工業芸術品であり消費物でもある。
わたしもあなたの止まることない人生の物語もまた然り。



ヴァニラウェアは命がけでゲームを作る会社――クリエイター神谷盛治氏・ロングインタビュー - 4Gamer.net http://www.4gamer.net/games/134/G013480/20130521001/
ドラゴンズクラウン」は自分が一番作りたかったゲーム――ヴァニラウェアの神谷盛治氏に,完成までの道のりを聞く - 4Gamer.nethttp://www.4gamer.net/games/134/G013480/20130726117/





妄言はともかく。
ドラゴンズクラウン』はその特徴的な絵からすぐわかる通り
プリンセスクラウン』とか『朧村正』とかを作った
ヴァニラウェア製ゲーム。
前も書いたように
「プリクラ」はゲームとしてはともかく
主人公グラドリエルのデザインが当時として新しかったし
グリムグリモア』はリアルタイムストラテジーが大いに受けない中
小規模だけれど良くまとまっているし
朧村正』は対戦でないちゃんばらげーとして手ごろな出来ばえ。
と目を引く作品づくりか特徴。
あんまりすごくないし癖も強いけれど
おおむね満たされるなかなか良いゲームを作ってくれるところです。
上のインタビュー記事など読むと
一部のひとがおおよそだいたいそそられる感なかんじがうっすらかんと
伝わるかもしれません。



で今度のこれは、剣と魔法世界のベルトスクロール。
カプコン製『D&D タワーオブドゥームシャドーオーバーミスタラ
の現在版。
オンライン4人協力モードが基本で
盾、斧、投げ、弓、魔法使い2種の6職種。
オフラインでCPU操作の仲間をお供にも遊べるけれど
明らかにわざとNPC人工無能なので
一人旅のほうがむしろ楽しいくらい。
レベルがさくさくあがって力押し可能だけれど
無理押しでなくとも敵の攻撃受けなければ先に進むことは可能。



モンスターハンター』とかとの違いは
3Dでなく「ベルトスクロール」なところ。
攻撃当り判定が画面の手前と奥の前後に広くあり
無敵のローリングダッシュ回避頼りだけではない
2Dアクションとしての広がりが楽しさ。
敵の攻撃挙動とこちらの武器振り回し挙動対決判定を覚えるというより
敵の攻撃を受けない位置からべしべしざくざくするアクションゲーム。
4人で進むと、敵と背景と攻撃が多層に重なり合って迷彩効果抜群。
そういうごちゃごちゃ乱闘乱戦状態が楽しいし
昔と処理落ち程度の違いを楽しむのもわびさびのここち。
いわゆる動きの迫力のようなものは3Dの恐竜に比べるとないけれど
平面の挿絵ような画面もまた、ゲームとしてありなのである。



オンラインで協力が基本だから
戦場バリエーションが少ないのはともかく
敵の種類とかキャラクタの色違いがステータス画面に反映されないとか
Sランクアイテム拾っても嬉しくないとかルーン魔法が悲しいとか
クエストオブD』とか『ボーダーブレイク』とか
あのあたりとくらべてどうなのか、
いろいろ中途半端であるところは免れないようす。
お話の面でも、キャラクタを途中で切り替えられたり
仲間は最初から最後まで連れまわせたりできればとか
好みの分かれるところ。
朧村正』のときに同じく、
ゲームとしてお話との噛合わせが色々惜しい。
駄目ではなくて遊んでいて楽しいし、確かに魂入った作品だけど
わかりやすく欠点いくつもあるいつものヴァニラウェア製ゲーム。



私個人としての感想を申し上げるならば
いよいよオンライン協力はあかんかんじ。
1対1の対人対戦は大好きだけれど協力はだめ。
気をまわす余裕が次第にますますない。
そしてこのゲームを1人旅するなら『朧村正』の方が
そういうよう作ってあるのだから向いているに決まっているのである。
それでも例えば刀振り回すだけでなく
盾、斧、投げ、弓、魔法の手段が用意されているというだけで
あちらになかった魅力がこちらにはあるものもたくさんある。
オンライン協力だけでなく同じ素材で1人用も作って欲しいとも思うし
朧村正』をこちらよりにしてもよいし
リアルタイムストラテジー要素をいれても良いし
TRPG風にお話をひろげても良いのでないかとかと
いくらでも風呂敷は拡がるなかで
ひとつのところにきちんとまとめた作品ではあります。



ゲームというのはまこといろいろあって難しそうで面白い。
作る方にたたず、消費へ専念するにしても
まずどうであるかは遊ばなければわからない。
そして自分が何を面白がれるかがなかなか容易ににわからない。
私は未だにわかりません。
ゲームは、仕組みがそのまま絵と話をのせかえたものでなく
常に何か新しかったり古かったりあっちだったりそっちだったりを
提供しようとしてくれることが、なぜか、多いところが魅力。


欠点はあり失敗があって、迷走してばらばらになって
多くの作品は多くのひとに顧みられることなく埋もれていくけれど
それもいくつかの確実に良く出来た作品を軸に
たまに尖った個性だけを頼りにも
散りが積り、たまに新型ゲーム機の雨降って固まり、
上か下かはともかくもどこかへとは向かっていくさまを眺めるは
確かに興味深く面白く楽しいことです。