ニーアレプリカンとかとかいろいろ


10月に遊んだゲームはどれもあまり面白がれなかったので
感想を書くまでもないかとも思わなくなくなくもなくなもないかもと
逡巡したのですが
以下ご覧の通り、いやでもやはりとメモしておくことに。
感想書くのも義務でなければもちろん楽しい。


ランス01


まずはこちら。PC18禁ゲーム。なのでAmazonへのリンクなし。


冒険者ランスを主人公とするこのシリーズは
番号付きだけでも8作品、外伝番外編もいろいろ出ていて
作品ごとRPGだったりSLGだったり様々。
常に新しいものを開拓しようとする姿勢と
それなりに結果も出しているのが素晴らしいと思うところ。
なかでも7作目『戦国ランス』は優れもの。
信長の野望』みたいな国取りSLGですが
ちゃんと主人公の活躍するお話部分と
戦国大名なりきりゲームが絡み合っていて、まこと独自。


今回は1989年、24年くらい前に発売された1作目のリメイク。
みためだけでなくゲーム部分も変えたもの。
ただ、お話の長さとかゲーム規模は
いにしえ昔そのままにこじんまり。
街はひとつ、基本的に主人公ひとり旅、
レベルも20過ぎでクリア出来て
シリーズの1作目をお話ほぼそのままに作り直したものだという
前提があるとはいえ物足りない大きさ。
また、全体が小さいのでゲーム部分の楽しさよりも
PC18禁であるというお話表現が目立つのも、私としては面白くない。


ゲーム部分は5作目『ランス5D』ほど突飛ではないものの
一人旅RPGとしてなかなか工夫ある面白いもの。
敵の物理攻撃、魔法攻撃、防御などの行動が
ターンごと行動選択時に判るので
それに合わせ
あるターンは武器攻撃に配分度合い高めて攻勢に出、
あるターンでは盾で守りを固めて回復に努めたり。
ターン経過で一定回復する自己資産を
各戦闘毎ターンごと、どれだけ配分するか。
よくあるRPGにおいての
ダンジョン最奥のボス敵を倒すために
アイテムとMPとHPの順に計画的に消費するという行動を
敵の行動、敵の残体力を明示することで
より自覚的に楽しむことができる仕組み。
もちろんこれら仕組みを採用しているゲームはこれまでもありますが
小規模なゲームの構えに良くあっていて楽しい。


全体の進行は、お金貯め良い装備に買い換えることで
だんだん強くなっていくのが感じられる素直なRPGの楽しさですが
けれど、こじんまりしたつくりだからこそ
管理しているつもりが通用するものであるし
ゲーム進行による展開が取りえる行動幅が増えていくだけで
こではそこからの発展がない。
すでに1人旅RPGで『闘神都市2』とか『GALZOOアイランド』などあり
それらを踏まえた上では、やや残念。
昔の作品の作り直しだからであって
まったくに新しいものでなく大きくもない。
それだけの高い要求に答え得るゲームを作ってくれると
過去の実績からそこそこ信用して、次回に期待。


逆転裁判5

逆転裁判5 - 3DS

『ランス01』は面白かったけれど、不満もあり、
何より小規模、すぐ終わってしまったので次こちら。
AVG、文章を読んでたまに出る選択肢から正解を探したり
選ぶことで分岐するお話の違いを楽しんだりするゲームの
法廷バトルものシリーズ5作目。
前作『4』が、『3』までと登場人物を大幅に入れ替えたこと、
そしてその新しい展開がそれまでに比べて魅力不足だったことで
ゲームとして駄目ではないけれどなかったことにしたい、
黒歴史」よわばりされたりした次の作品。


ゲームとしては文章スキップとかヒント機能とか、
必要な情報を集め終えたら教えてくれるとか、
お話が進行する手続きを正しく踏めたら
ちゃんと丁寧にお知らせしてくれるとか等々の
とてもいたせりつくせりの充実ぶり。
お話は一本道で選択で分岐はしない作品なので
正解探しが「ゲーム」なのですが、
ここまで手取り足取りで良いのかしら。
もっとも難解で答えを教えられて納得いかないつくりであるよりは
良いのかもしれなくもないので、まあ良いのでしょう。たぶん。


問題は法廷バトル、小説でいうとミステリとして
あまり面白くないところ。2話目まではともかくそれ以降が魅力薄。
お話を書いているひとが『4』までのひとでなく
外伝の『逆転検事』を作っているひとらしいことが
影響しているのかわかりませんが
ゲーム度合いがますますうすく、
コントローラのボタン押して読みすすすめるお話がつまらなくなっては
ゲームとして出来ばえは悪くなくなってはいなくとも
面白いと言えない。
『4』までは面白かったけれど、『逆転検事』と『5』は要らない。
もう殆ど本の好みと同じような嗜好の差異で
ゲームとしてどうかとは違うところにいる作品。
AVGとかノベルゲームみたいなはだいたいそうで、
それはそれで質の底上げを達成しつつあると言えるのかもしれない。


ニーアゲシュタルト/レプリカント

ニーア ゲシュタルト(特典なし) - Xbox360 ニーア レプリカント(特典なし) - PS3

2作つづけてもうひとつ面白くなく
感想書くほどでもない作品にあたる、
などいうことはまれでなくわりとでもなくよくあること。
そしてまた出来ばえが悪いのでなく
面白くないと感じているだけなのだから困ったものである。
ゲームとしては良いことに違いなかろうけれども。


キリッと切り替えて次は、スクウェアエニックス印のRPG
主に製作したのは今は別の名前の当時キャビアという会社。
ドラッグオンドラグーン』シリーズとかがそこそこ有名らしい。
はっきり有名でないけれど無名というほど無名でもない有名。
知るひとぞ知る、知っているひとは知っているが
知らないひとは知らない程度の知名度。100点満点で50点くらい。
もとい、
PS3版が『ニーアレプリカント』、
XBOX360版が『ニーアゲシュタルト』と違う名前で出ていますが
ゲームとしては同じもの。「ゲシュタルト」の方が海外向け仕様。
お話の上で主な違いは主人公の年齢で、
レプリカントは守るべきヒロインが妹、ゲシュタルトだと娘。
なぜ子供が剣を振り回していて大人は何もしないんだ、
日本のゲームとかマンガとかアニメとかはおかしい、
という海外向けのあれ対応ゆえらしい。わからなくなくもない。


それでどういうゲームなのかというと、
アクションRPG、つまり3D化以降の『ゼルダの伝説』調。
ゼルダのように、ダンジョンのなかでアイテム手に入れ
仕掛けの謎解き試行錯誤するような要素は少なめながら
お話の進行とか目的地への誘導とか雑魚敵の群がり度合いとか
巨大ボス敵の登場場面とかそのままである。
ずごごごじゃじゃーん、何たら魔獣なんとか登場、のとき
名前字幕がゼルダのように出ないのがさびしい。


もちろんそのままではなく、アクション部分は別物の味付け。
2段ジャンプとローリング回避、
魔法弾の遠距離攻撃などを使う戦闘は
ベヨネッタ』とかのみため表現系列ふう。
敵たくさん倒してレベルを上げ
お使いこなして良い装備手に入れたりすれば
相応に強くなるけれど
ちゃんと操作すれば一直線に進んでも敵を倒せるくらいの
アクションとRPGの配分割合。


ボス敵が魔法弾を弾幕状にばらまいてきて
それをナワ跳びよろしくぴょんぴょん避けてる様は
ゼルダみたいなとは言わせない。
一方で、自分の魔法攻撃照準がカメラ方向中心にあるので
Z注目とか敵ロックオンとか難しいことはなし。
攻撃を跳んだり転がったりして避け、遠くから魔法弾でぺしぺし攻撃、
だけでもたいてい楽に進めるのですが
近づいて武器で斬りまくって無双してもやはり楽しく遊べる。
遠距離で魔法、近づいて武器攻撃、好機は溜め魔法を叩き込む、が
定式ではあるのだろうけれど
接近からの肉体言語だけ、遠くから卑怯に銃で撃つだけ、
そのどちらでもなく、どちらでも遊べるのは
日本製アクションRPGらしさの良いところかもしれません。


もっともアクションゲームとして、
様々な要素が丁寧に噛合った作品、というようなものではない。
どちらでも楽しめるというのは、
どれも使いこなさなくとも
だいたいですむ程度ですむということでもある。
敵の攻撃が突き飛ばし属性ばかりで
被攻撃後の硬直復帰時間がすべてになっているのは単調だし
せっかくRPGらしく仲間がいるのに
カメラ操作が魔法照準なので複数人で分担協力できず
とどめイベント動画でしか存在感なかったりする。


とはいえ各種魔法を使いこなせないとクリアできないとか
足をとめてきっちりガードしないとならないような
アクションゲーム程度を高くすると、RPG部分とそぐわない。
アクションゲームとして遊ぶには物足りないけれど
RPGの戦闘部分としてみるなら充分な程度。塩梅。
RPGのお話進行部分に関しては、
次のお使い先表示が常に画面上表示されるという、
上に感想書いたAVGと同じようにご丁寧なのも
現代調かと思わないでもないですが、
設定のご都合主義も他のいわゆるRPGと比べて
はなはだしいわけでもなくひっかかるところもない。


つまるところ、これといって凄いところはないけれど
悪いところもそんなにない、わりと良く出来た作品。
ゼルダの仕組みをひとつの定型として
和風のアクションRPGに転用するというのは
ありそうでなかなかなかったので、なかなかけっこう感心。
RPGのお話部分をもっとばっさり簡単にして
アクション部分をより作りこめば、さらによくなるのでなかろうか。
それにそもそもアクションゲームにも
お話部分や装備変更で展開の違いを楽しむ要素があるのだし、
分野の重なりにある様々のなかで
アクション要素をほどよく含んだRPGの位置上に
ほどほどの良いところを占める出来ばえです。



まとめ

このような感じに3作遊んだ感想としては
どれも出来悪いわけではないのに、
もうひとつ当時の自分が欲求するものとそぐわなかったり
端的にいって好みに合わなかったりするので
面白がれなかったわけである。
面白くなかったのでなく駄目だったのでなく
好きになれなかったのでもない、この微妙な加減。


いったいどのゲームが自分にそぐうのか、楽しめるのか、
あるいはこれまでにないと感心して面白がれるのか、
または出来ばえ度外視して好まれるのか、
まったくますます相変わらずさっぱりわからない様である。


安定を求めてシリーズ続編ばかり買っているのが悪いかもしれない。
でもゲームは本に比べると若干高いのが難。
面白いものにあたった時の時間割価格は安すぎるので
必要投資というものなのだろうかと今更思うのでありました。