どのゲームを買えば良いか分からない


・ゲームショップには多数のゲームが並んでいます。
 どれが面白いのか。
 どこにも書いていないので
 話題になったゲーム、聞いたことがあるものを手に取ります。
 
・ゲーム好きならばゲームの情報を調べます。
 しかし、多くの人はそこまでしません。
 CD、映画をレンタルするとき専門雑誌をめくるでしょうか。
 車好きは専門誌を熱心に眺めますが、大多数はディーラーの勧めるもの、
 あるいは親戚、知人のつてで車を購入します。
 大人にすれば一杯飲むのと変わらない単価のゲームソフトは
 面白いらしい、というジャケット買い範疇の商品です。
 どれが良いかわからないのです。


・ゲーム好きならばどれを買えば良いか分かるのか。
 毎週発売されているゲーム雑誌をみると
 たくさんのソフトが紹介されています。
 毎週何本も発売されるのはあたりまえのようです。
 多い時は10も20も。

・車の例を考えればわかるように
 興味があるほどに、情報は増えて選択肢は広がり
 ますます決められなくなります。
 どれを買えばいいか分からなくなります。
 楽しく迷います。
 どの服にしようか、どんな髪型にしようか。
 興味がある分野であればあるだけ、選択するのは楽しい。

・どれを買ったらいいのだろう、どれも面白そうだ。
 迷います。
 どこにもどれを買うと良いですよ、とは書いていません。
 情報を得ることでできるのは
 標準以下と思われるものを除外することくらい。

 
・実際、ゲーム好きはどのような基準で買うゲームを決めているのか。
 資金と時間は有限ですから、いくら好きでも全てを試すわけにはいきません。

・PS2(とXBOX)ではDVDも見ることができます。
 ゲームの隣には、100年の歴史に選び抜かれたビデオライブラリーが
 数百円でレンタル可能。
 どちらも見て、遊んでみなければ、面白いかは分かりませんが
 数百円で数時間で楽しめる映画と
 数千円ですぐに楽しめるかもしれないし
 長ければ数十、数百時間楽しむこともできるゲーム。
 
・数時間で結果が出る上に、完全に最期まで「クリア」できる映画。
 面白くなるまで何時間も、何十時間もかかるかもわからないゲーム。

・ゲームはその取っ掛かりに大きな壁があるのです。
 やってみなければわからないのは本もマンガも映画も同じですが
 ゲームはその判断がつくまで時間がかかることが多い。
 それらと比べたときの初期投資の大きさもあります。


・ゲーム好きと、そうでない人との違いは興味の有る無しだけ。
 やってみなければわからないのなら
 結局、どれを買ったら良いかわからないのです。
 ハズレを引きたくないから情報を集めます。
 メーカーは信用できるのか、シリーズものなら前作の出来はどうか、
 製作者のインタビュー、雑誌の紹介記事を読み比べ、
 万全を期すなら発売後の評価を確認して
 それでも散々迷ってようやく選び出すのです。


・ゲーム以外にも言えることですね。

・なぜわからないのか。
 車は運転しなければ、服は着てみなければわからない。
 映画は見なければ、本は読まなければわからない。
 ゲームもやってみなけらばわからない。

・なにがわからないのか。
 それが面白いか。
 自分にとって価値があるか。
 お金と時間を割いて楽しむほどのものなのか。


・これを選べば良い、という正解がどこにもないのです。
 良い悪いの絶対的な基準がないのです。
 あらゆることに。


・どんなものにも良い悪いはない。本当でしょうか。
 私たちには選択の自由があります。
 様々な場面で、良かれと思いどれを、どうするかを判断して選びます。 
 そこには判断の基準があります。

・ゲームを買うのにも自分の中で、集めた情報に照らし
 最期に自分の価値判断の基準に従っているのです。
 その価値判断、価値観こそ「好み」と呼ばれるもの。
 好き嫌い。

・どうすればいいか分からない時、選択を決定するのは己の価値観です。