「ゲーム批評 Vol.61」

 マイクロマガジン社 2月3日発売 ¥780
 公式サイト http://www.microgroup.co.jp/game/

・毎度おなじみの「ゲーム批評」にぶつぶついう所。
 前回はかなりけなしていますが
 「ゲーム批評」という名前にに期待しすぎですよ私。
 今回はゆるくいきますです。


・特集は「PSPvsDSソフト批評」
 「韓ゲーの波に乗れ」「XBOX、何がしたいの?」


・「ゲーム批評」は、マニアユーザー向け業界紙ですから
 対決を煽り、「今後いったいどうなってしまうのか」と振るのがお仕事。

・ネットでは様々に話題を振りまいているPSPとDS対決でございますが
 何度も書いているように、ハード競争は遊ぶひとである当方に関係ありません。
 競争おおいに結構。互いに切磋琢磨して
 ぜひ、多くの面白いゲームを生み出して欲しいと願うばかりでございますことよ。


・さて発売約3ヶ月ほど経過したわけですが
 まったくの新規ハードとしてはどちらのハードでも
 充分初期投資のもとはとれるソフトが出ていると思います。

・従来の携帯ハード、GBとGBA。
 GBは発売して16年、GBAは4年。どちらも歴史を持つハードですが
 その中でどれだけ、名作と呼べるゲームが発売されたか。
 携帯ゲーム機だからこその面白いゲームがどれだけあったか。
 そう考えればDS、PSP、現状、おおいに期待できるハード。

・GBAにも見られることですけれども
 携帯機ゆえの低スペックを良い意味で活かしているもの、
 SFC並みのグラフィックが実現できるGBAだからこそ、
 見た目古い、現役最先端3Dハードでは浮いてしまうソフトが活躍することができる。
 「逆転裁判」や「FFTA」、いやここはマニア向けに「リヴィエラ」とすべきですか
 そして「アトム」にせよ、
 携帯である必要はなく、GC付属のGBPで
 テレビ大画面で遊んでも何も問題はない。むしろ遊びやすい。

・「ポケットモンスター」や「まわるメイドインワリオ」のように
 携帯機だからこそのゲーム、
 持ち寄ってつなげて、手に持ってまわして遊ぶゲームもあれば
 携帯機でなくともできるが、据え置き機には居場所のないゲーム。
 あまりつなげて遊ぶことができない社会人ゲーマーには
 その両輪が大事です。


・PSPでは「リッジレーサーズ」と「メタルギアアシッド」。
 開発時間が短かくて、の突貫工事の影響が
 ハードだけでなく各ソフトのそこかしこに感じられますけども
 元からの開発力か、それとも優先順位の問題なのか
 ナムココナミの手堅いつくり。

・とくに「アシッド」はシンプルながらも新しいゲーム。
 発売タイミングが悪かったのか、小島監督が関わっていないからか
 さっぱり話題にならなかったGBC「ゴーストバベル」(ASIN:B00005QBOV)といい
 コナミは本当に過剰にならず、そつがない。

・あとはハドソンの「煉獄」(ASIN:B0006IQSH0)。
 ハドソンというだけで様子見確定でありますが、意外にも。
 はい、意外にも良い出来のようです。
 「エレメンタルギミックギア」(ASIN:B000069U57)の流れなのでしょうか。
 本当に意外です。


・DSはGBAという強敵が控えているだけに大変です。
 ダブルスクリーン、タッチパネルを使わないなら
 GBAで発売した方が良いのかもしれない、という前提があるため
 どうにかしてどうしても、この2つを使わなければならない。

・となると任天堂、仕込みソフトの「キャッチ!タッチ!ヨッシー!」が
 1番に来てしまうのは当然といったところ。
 「直感ヒトフデ」は、ありていにいって十字キーでもできそうです。
 いや、やはりもっと大きい画面で、PC上でマウス操作作品のほうが向いているのでは。
 「マリオ」も64のほうがやりやすいわけですし。

・そのような中で異色なのが「大合唱バンドブラザーズ」。
 ソフトが1本あれば無線通信で8人まで同時に演奏を楽しめる。
 GBAの通信ケーブルを買ってくる手間をもはぶく新機能。
 この機能を前提としたゲーム。みんなで一緒にセッションプレイ。
 まさに携帯ゲーム機ならでは。
 ただちょっと難しいですけど。
 DSのコントローラーはまだ慣れてないからか使いづらいです。
 (参考;ほぼ日刊イトイ新聞 樹の上の秘密基地 http://www.1101.com/nintendo/band_bros/

・携帯機でタッチパネル。小さい画面でタッチ入力方式はなんともジレンマですが
 それを感じさせない、そしてだからこそ面白い作品をつくるのはとても大変そう。
 任天堂以外のメーカーからどのようなものがでてくるか、楽しみです。



・第2特集は韓国ゲーム。昨年は冬のソナタなどで韓国ブームなんですよ、
 テレビの向こうでおばさまがたも熱狂の渦ですよ。
 と、電通あたりが大いに盛り上げておりましたが
 サムスンの先が読めない動きの誘導か何かでしょうか。
 ゲーム批評には関係ないですが。

・韓国ゲーム、といえばやはりPCオンラインの「ラグナログオンライン」。
 家庭用機では「マグナカルタ」がでましたが、もうひとつ気まずい出来。

・えーと、他には特に思い浮かばないのですが。
 むしろエレクトロニック・アーツ特集でもした方が良いのでは。
 なぜ韓国に注目したのか、読んでもいまひとつよくわかりません。
 5年、とはいいませんが2、3年早かったかも。
 今韓国なら、サンデーGX「新暗行御史」の盛り上がりの方が注目ですよ。

・近くて遠い国。やはり言葉が通じないのが大きな壁。
 オンラインゲームを中心に交流を深めていって欲しいものでありますよ、
 と適当に逃げさせていただきます。 


・3特集「XBOXは何がしたいのか」。
 3年かかって日本国内で50万台。
 ワンダースワンどころかネオジオポケットより売れていないのでは、
 とささやかれるXBOXでありますが、アジア全体だと150万台です。
 (参照;zoocar's page/テレビゲームデータ集 http://zoocar.cool.ne.jp/data/hardb.htm

・欧米ではGCを上回る1500万台らしいですから
 日本の50万台など末端の末端、極東小売商店程度の存在で
 そのようなところに金を掛けるいわれも必要もなさそうです。
 いくらかつてゲームの本場であった所でもね。

・国内50万台といってもほとんどは押入れの中、動いているのはさらに少ない。
 昨年のXOXソフトの売上を見てみると
 「NINJAGAIDEN」      5万6千本
 「グランドセフトオート ダブルパック」1万本
 「デッドオアアライブ アルティメット」6万2千本
 「ヘイロー2」            4万5千本
 (参照;データの祠 -ゲームソフト売上データベース http://www5e.biglobe.ne.jp/~hokora/xbdb04j.html
 現役稼動中はいいところ5万台といったところでしょう。
 まさにマニア中のマニア向けのハード。
 ちなみに昨年末のぎゃるげー「ToHeart2」は10万本売れたようなので
 その半分。
 これはどう見ても終わっています。
 (3月14日追記;上記の売上データに誤りがありましたので訂正します)

・というわけで、「何がしたいのか」といわれても
 すくなくとも国内では何も出来ないでしょう。
 「次はどうするか」。業界の注目はそちらでしょうけれども
 マニアとしては、このネオジオポケット以下のハードでしか遊べないソフトを
 今のうちに是非保護しなくてはなりません。
 XBOXの次世代機で下位互換がないならば、プレミアムの世界に突入です。

・私としては互換して欲しいのですが。
 でかくてじゃまだし。



・ソフト批評は「ドラクエ8」「MGS3」もありますしまた機会をあらためて。
 今月中には、昨年同様「コンティニュー」「ユーゲー」のランキングを踏まえて
 2004年のまとめをしたいと考えております。
 あとは時間の問題です。