打ち上げパズル「メテオス」

 ニンテンドーDS ’05年3月10日発売 ¥5,040 ASIN:B0007L8SN8
 公式サイト http://planetmeteos.com/index.html


・発売はバンダイ、開発はキューエンターテイメント(http://www.q-ent.jp/)。
 サイトはカタカナヨウゴバリバリのはいそなふんいきでございます。
 さすが「スペースチャンネル5」「Rez」の水口哲也さん率いる会社。
 「Rez」といえば「A.B.」の記事は必読です。
 Resolution, and Evolution -Rez- http://ab.txt-nifty.com/ab/2004/09/resolute_my_min.html

・キューからはPSPで同じようなパズルゲーム「ルミネス」(ASIN:B0006MQ1K0)が
 本体と同時に発売されていますけれども
 こちら「メテオス」はすこし遅れてDSでの発売。

・ゲームデザイナーとして
 「カービィ」シリーズ、「大乱闘スマシュブラザーズ」、通称「スマブラ」を
 HAL研究所(http://www.hallab.co.jp/)にて製作、
 その後’03年8月に独立した桜井政博さんが手がけています。
 ファミ通のコラム「桜井政博のゲームについて思うこと」もとても面白く
 ゲーマーにとっては要注目のかた。

・昨今いろいろなかたがメーカーから独立されていますけれども
 お偉い方ばかりで、政治的方面からはみいていて面白いですが
 ゲーム自体のできにはどのような影響があるのか図りかねるなかで
 桜井さんはそのコラムをうかがう限り、わかっている感じを受けるかたでございます。

岡田耕始さんが抜けて「メガテン」がどう変わるのかといったら
 あまり変わらない気がする今日この頃。
 カプコンの船水さんあたりも良く分からないところです。
 アリカの三原さんのような感じでしょうか。



・桜井さんは「スマブラ」のときも
 自ら詳細な説明、解説サイトを作られていました。
 速報スマブラ拳!! http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_nalj/smash/flash/index.html

・そしてこの「メテオス」でも公式サイト内の隠しページ
 企画意図から開発の経緯をかなり赤裸々詳細に書かれています。
 ちなみに公式サイト内の説明もほぼ桜井さんによるものです。
 ひそかにレポート http://planetmeteos.com/hisoka/index.html

・このレポートを読むと、相当にうならされます。
 ゲームの自己解説。
 小説の解説文を作者自らが書いているものを見た眩暈にも似た違和感。
 実に理知的にゲームを捉え、製作しているさまが伝わってきます。
 恐るべし桜井政博



・さて「ルミネス」とどう違うのかなと「メテオス」を遊んでみると
 これはもう全然違います。

・「キャッチ!タッチ!ヨッシー!」も忙しいゲームですが
 「メテオス」も相当に忙しい。
 落ちてくるメテオの速度上昇が早くてぼちぼち消していると
 2分程度で一気に積みあがります。
 対応すべく限界一杯脳内クロックを挙げても
 タッチペンがすべる、単純操作ミスでたちまち隕石雨の藻屑。


・ルールが飲み込めてくれば、より効率的に組めるようになります。
 新しいルールを理解し消化し、自分のものとしていく楽しさ。
 そして常に画面を見渡し把握し、先を読んで的確素早く操作する快感。

・熟練するほどに目に見えて上手くなる。
 遊ぶほどにその奥深さが理解できる喜び。
 「パネルでポン」を初めて遊んだとき以上の心地よさ。

・忙しいゲームゆえに、短期決戦大概2、3分以内で決着がつくバランスも良いです。
 また従来にない種のことでで説明しにくいですが
 フィールドごとに消すルールが違うのも面白い。
 つなげる仕組みは同じなのに消えていくルールが違う。
 対戦相手の積み上げ個性とも違う感じで
 一人で遊んでも充分にバリエーションが楽しめます。


・いままで何度も画面が小さい、と繰り返してきましたが
 本作にして言えば、パズルゲーム視界範囲内と捉えれば適当な大きさ。
 ただ上画面を見ている余裕があまりありませんけれども。

・「シンプル」「チャレンジ」でのスコア履歴がトップしか残らないのが少し不満ですが
 実に隙なく、見事なつくり。
 デザインも含めて、まるで任天堂のゲームのようです。
 バンダイなのに。


バンダイ ビデオゲーム ホームページ http://www.bandaigames.channel.or.jp/games.html
 えーと。
 「カプセル戦記」いらいのバンダイゲームの傑作と言って良いと思います。
 後は2研ゲームアーツの「ギレン」くらいでしょうか。
 バンダイは本当にどうしようもない。


・もとい、「ルミネス」と比してこれはやはり桜井政博さんの実力なのでしょう。
 素晴らしい。
 DSは「キャッチ!タッチ!ヨッシー!」とこの「メテオス」で
 もう充分元が取れました。


・今後桜井さんの作品は要チェックです。
 要チェック。なつかしい響き。