「コンティニュー Vol.20」

kodamatsukimi2005-03-15


 太田出版 2/18発売 ¥998 
 公式サイト http://www.ohtabooks.com/continue/index.shtml

・昨年は2週間あいだを置きましたけれども今年は約1ヶ月。
 雑誌のネタバレは加減が難しいところです。

 関連;「コンティニュー VOL.14」http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20040229


・今号は年に一度の「GAME OF THE YEAR」特集。
 なぜこのときだけすわとばかりに取り上げるのかといえば
 やはり私、普段の記事にあまり興味がもてないからでございます。

・ここで毎号取り上げる「ユーゲー」「ゲーム批評」との違いについて少し。
 「コンティニュー」は太田出版太田出版といえばサブカル
 サブカルチャーを以って持する出版社。
 サイトを見ていただくとお分かりかと思います。マニアックです。

・「ユーゲー」「ゲーム批評」もゲームマニア向けの雑誌。
 マニアにも方向性がいろいろあって、その違いは
 ゲームが好きなゲームマニア、ゲームも好きなサブカルマニアの違い。
 どちらも興味のない向きからみれば同じようなものですけれども
 当人とっては
 「見た目が違う、あんな連中と一緒にするな」
 と主張する方が「コンティニュー」派でございましょうか。


・特集には読者の選んだベストも3位までですが載っていまして
 「GTAバイスシティ」「ドラクエ8」「ルミネス」がその3本。

・「コンティニュー」はサブカルチャーという文脈での注目ゲームを扱う雑誌。
 平均点の優等生よりも
 飛びぬけた長所、尖った個性を良しとする。
 雑誌構成も編集部注目ゲーム紹介、
 メジャー主流雑誌で語られない、といっていたずらに業界楽屋裏話でない
 マイナーな選者視点からの製作者インタビューを主とします。

・テレビゲームという多様広範囲なものを
 様々な視点から眺めてみることで見落としがちなものもみえてくる。
 「ファミ通」といった表から、「ユーゲー」のようなマニアから
 そして「コンティニュー」のような立ち位置からの見方も大切なのです。

・あとは好みの問題で。



・では内容のほうへ。
 特集は
 「GAME OF THE YEAR」
 「「クロックタワー」「鉄騎」を創った男 河野一二三ロングインタビュー」
 「Ambitious Mind of Q 水口哲也ロングインタビュー」


・「GAME OF THE YEAR」は年に一度、
 前年のベストゲームを編集部及びライター座談会で決定するもの。
 創刊号から続く人気企画です。
 昨年もふれているように、順位はわりとその場の勢いで決まるようで
 あまり重要ではないでしょう。

・選ばれた作品はこちら。
 「メタルウルフカオス」「GTAサンアドレアス」「塊魂
 「大合奏!バンドブラザーズ」「ドラゴンクエスト8」「バーンアウト3」
 「ファントムブレイブ」「ハーフライフ2」「メタルギアソリッド3」
 「モンスターハンター」次点に「グランツーリスモ4」。

・なるほどいかにも「コンティニュー」らしい選定です。

・では以下順に。
 11本ですからサクサク行きます。扱いが小さいとかいわないように。
 売上データーは「データの祠」(http://www5e.biglobe.ne.jp/~hokora/)から引用、
 アマゾンへのリンクは発売日などを個別に書くのが面倒だからでございます。
 投げやりです。



・「メタルウルフカオスASIN:B00068WKM2
 公式サイト(音が出るので注意)http://www.fromsoftware.jp/main/soft/mwc/
 12月22日、年末XBOXで
 「アーマードコア」で知られるフロムソフトウェアから発売。
 公式サイトムービーのお馬鹿のりストーリー演出が話題となって
 またフロムが似たようなゲームを出しやがって、を
 またフロムが面白そうなゲームを出してきやがるぜ、と
 マニアを見事誘導した作品。

・内容はFPS調ながら細かい照準合わせにこだわらない破壊至上ゲーム。
 ひたすら派手に破壊あるのみ、突き進むそのノリが命。
 ’03年の「O・TO・GI〜百鬼討伐絵巻」などで培った
 現行機最高性能XBOXの性能を引き出した派手なグラフィック。
 派手すぎて敵が見えないとかはいいのです。
 見えないなら敵がいなくなるまで破壊しつくすべし。

・「エアフォースワン」や「インディペンデンスデイ」をみて怒らず呆れず嘲笑ず
 アメリカの持つバカバカしさを愛せるならば最高のゲーム。
 照準が流れて狙い打ちも出来ない大味すぎるゲームでありますけれど
 そういうゲーム。そうでないゲームはFPSとして沢山あるのです。

・ゲームは変に難しくある必要はない。楽しめればそれで良い。
 そのような受け取り方をすべき作品です。

 参考;ゲームウォッチレビュー http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050113/mwc.htm


・「GTAサンアドレアス」
 公式サイト(えいごなので注意)http://www.rockstargames.com/sanandreas/
 「コンティニュー」一押しのGTAシリーズ最新作。
 前号でも大々的に特集を組んでいました。

・「GTA」こと「グランドセフトオート」シリーズは
 ’03年9月にカプコンが「3」日本語版を発売、累計約35万本
 ’04年5月には続く続編「バイスシティ」を発売し
 純洋ものゲームとして最高の40万本を超える売上を記録。
 世界最高の売上を誇るソフトも日本でみごと受入れられたかたちです。
 (関連;http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20040326のまんなかあたり)

・「サンアドレアス」はその最新作。’04年10月20日発売。
 サンアドレアスとはカリフォルニア地震の原因であるサンアンドレアス断層のこと。
 国内版はカプコンが移植を担当、来年度内には間違いなく発売してくると思われます。

・国内未発売なので当然ながらどのようなゲームかわかりません。
 「3」「バイスシティ」を見る限り
 やはり高い実力を持った作品であろうとは思われますけれども。
 ちなみに「バイス(Vice)」は悪徳の意。

・「GTA」シリーズはかなり好き嫌いがわかれる作品です。
 年齢制限18歳以上推奨たる作品内容。
 それが世界で、そして日本でもやはり高い評価を受けるのは
 完成度の高さはもちろんとして
 他の真似できない独自のジャンルを切り開いているからにあります。
 レースゲームだけでなくアクションだけでなくFPSだけでもない。
 国内では本当に追随するメーカーはありません。
 エレクトロニック・アーツはその牙城を打ち破れるでしょうか。
 それともロックスターは輝き続けるのでしょうか。


・「塊魂ASIN:B0001GQ8KO   
 公式サイト(あやしいので注意)http://katamaridamacy.jp/
 ナムコのオリジナルゲーム「塊魂」。
 さまざまなところで語られていますから、このサイトをご覧になっているかたなら
 良くご存知の作品かと思います。続編も発売予定。
 (関連;http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20040420

・「塊魂」はまさに、ひとつのアイデアをゲームのなかでかたちにした作品。
 ナムコの丁寧な仕事はもちろんですけれども
 いままでになかったもの、けれど誰もの目の前にあった発想を
 ゲームという形に仕立て上げることこそが素晴らしい。

・砂場でだんごをつくるあそび。
 雪が降ったらまるめて、ころがして。
 それを2本のスティックを押し込む動作でスケール大きく雄大に楽しめる。
 まったく見事なゲームです。

・このような作品が出てくるから、やはりゲームはやめられません。


・「大合奏!バンドブラザーズASIN:B0006GASB4
 公式サイト http://www.nintendo.co.jp/ds/abbj/
 ニンテンドーDSと同時発売の本作。
 画面の指示に合わせて楽器を演奏する、いわゆる「音ゲー」ム。
 従来にないところは、DS標準機能のワイヤレス通信を活かして
 多人数で1つの曲を合奏できるところ。
 通信が届く範囲なら何人でも何十人でも。

・演奏は皆で一緒にすればもっと楽しい。
 「ビートマニア」「ポップンミュージック」、あるいは様々な既存の音ゲーにしても
 ふたり対戦モードはありましたが
 一緒に協力して演奏、というのは意外な盲点。
 また、携帯ゲーム機ならではのしくみでもあります。
 GBAになり、DSになって音声機能、並列処理能力が向上して
 初めて実現したゲームともいえるでしょう。

・このかたちは洗練されてさらに発展していくのではないでしょうか。
 コナミは即座に真似をしてきそうです。

 参考;ほぼ日刊イトイ新聞 - 樹の上の秘密基地。http://www.1101.com/nintendo/band_bros/
    BandBrothers Music Editor http://www.maid.gr.jp/jubai/bandbrothers/bbme_readme.html


・「ドラゴンクエスト8」
 こちらはさすがに説明の余地なしかと。
 売上昨年最高の350万本。
 ブランドを汚すことのない、新しい「ドラゴンクエスト」でした。
 関連;
 その1 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20041211
 その2 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050304
 その3 http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050306


・「バーンアウト3テイクダウン」ASIN:B0002UXDIY
 公式サイト http://www.japan.ea.com/burnout3/flash_mx/index.html
 いまいちなパッケージで
 つい「DRIV3R」(ASIN:B0002YC54S)を間違えて手にとってしまいそうですが
 あちらはアタリ、
 こちらは世界最強メーカー、エレクトロニック・アーツでございます。
 いやアタリをばかにしているわけでなく。
 「DRIV3R」はまた違うGTAよりのゲーム。こちらも良作です。

・昨年は「ニードフォースピードアンダーグラウンド」を推していましたけれども
 今年はこちらの「バーンアウト3」。
 レースゲームというべきかドライブゲームというべきか、
 むしろハリウッドノリハイスピードカーアクションというべきでしょうか。

・特徴はテイクダウン。
 危険な走行をするほど、クラッシュするほどにブーストが溜まり加速可能。
 車間をすり抜け、対向車線を走るほうがより速く走れる。
 さらに「3」からはライバルカーをクラッシュさせることでさらにブースト。
 なんとも豪快。
 ギアチェンジもなく、ただただスピードに酔うことに専念できるゲーム。

・わりと大味で、ロードが長い、コースが単調という不満もありますけれども
 初回プレイで思わず笑ってしまうおおらかなつくり、
 ただただ速さの快感を表現すること、
 ゲームならではの世界を見せること。それがこのゲームの味わい。

・のりものゲームはいろいろありますけれども
 ただリアルという現実世界を目指すだけでない、
 成程、ゲームなのだからこういう見せ方もあるのだな、と感じ入るアイデア


・「ファントムブレイブASIN:B0000YOQB0
 公式サイト http://www.nippon1.co.jp/contents/game/pb/pb_printing2.html 
 ’03年、絶賛を浴びた「ディスガイア」に続く日本一ソフトウェアのSRPG。
 (関連;http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20040728

・本作は「ディスガイア」ほどの評価を受けなかったタイトル。
 日本一の悪いところが出てしまったゲームでしょうか。

・関連項にも書いてありますけれども、日本一ソフトウェアは小さなメーカー。
 その技術力は高いとはいえません。マンパワーも足りていないでしょう。
 操作がしづらい。グラフィックが代わり映えしない。
 明らかな欠点が直らない、直せないのはメーカーの基本的体力からくるものです。

・SRPGは作るのが簡単だ。
 日本一は上手いところに眼をつけたといえます。
 長いムービーも広大なマップも冗長なシナリオもフルボイスも多数のイベント一枚絵も不要。
 プログラムもフラフィック労力も、実は軽いのがSRPG。
 「やりこみ」というニーズを捉え、凝ったシステムを用意、
 見た目はイラストイメージを前面に打ち出して、いわば誤魔化す。
 何よりRPGに付ものの、膨大な戦闘と絶え間ない成長のバランス調整。
 これをレベルボリュームの増大とレベルアップの早さで実に上手く逃れた手法は
 「ディスガイア」最大の発明といえます。

・「ファントム」では2度同じものは通用しない、
 いや、ただ単純なボリュームアップ作品は作れない、
 違うものしか作りようがないからこそ
 技術レベルはそのままに、システムをさらに凝って
 それがユーザーに受け入れられなかったという結果です。

・今週発売の「ファントム・キングダム」はどうでしょうか。
 上手く「やりこみ」のニーズを捉えたシステムを用意すること。
 それが日本一の現状唯一採るべき手段といえるでしょう。


・「ハーフライフ2」ASIN:B0006A7EHQ
 公式サイト http://moon.cyberfront.co.jp/title/pc/halflife2/
 唯一PCのみゲーム。FPSにおける代表的作品の続編。
 開発遅れやソースコード盗難など
 発売前の時事話題が長いこと盛り上がっていましたが、ようやく発売。
 世界一斉発売とは偉いことでございます。
 さらに日本語対応まで開発メーカー、バリューエンターテイメント自ら対応。
 なぜにそこまでこだわるのか、と思う次第。

・FPSといいますとXBOX「ヘイロー2」もありましたけれども
 「バトルフィールド」「クォーク」にせよこの「カウンターストライク」にせよ
 MODを含めたオンライン対戦が半前提のジャンル。
 何を持って評価すべきかは、まことに難しいところ。
 単体作品として優れているかどうかより
 総合的によりユーザーに受け入れられているかどうかが
 オンラインゲームの評価基準。

・技術的にはさすがに素晴らしい。
 けれど「1」ほどその様式において革新的でもなく
 グラフィックもエンジンもまた、他を圧するほどでもない。
 果たしてバリューの意欲作はどのように受け入れられるのか。
 ということになるかと思います。逃げごし及びごし。
 参考;4GAMERレビュー http://www.4gamer.net/review/hl2/hl2.html


・「メタルギアソリッド3」ASIN:B00009RG3Q
 公式サイト http://www.konamijpn.com/products/mgs3/japanese/whats_new.html
 「MGS」。本作の知名度は実売上以上に大きいように思います。
 スネークというMSX時代から活躍し続けるおやじキャラクター。
 敵を倒すのでなく、隠れつつ潜入するという、
 かくれんぼゲームという基本システムの普遍的な楽しさ。
 そしてコナミらしい完成度。
 マニアにとってはそこに「古き良き」と入るかもしれませんけれども
 カリスマという言葉が実に似合う作品です。

・前作「2」は、「1」における
 ゲームシステムに乗った物語表現の巧みさが評価されたことを受けて
 シナリオ寄りの焦点ズレが、ファンの大きな失望をかいました。
 「メタルギア」の表現するテーマは何か。
 ステルスアクションか、それともスネークというコードネームの伝説なのか。

・「3」は見事その答えを表現しています。
 「メタルギア」は、そのどちらをも持つもの、
 プレイヤーが伝説の英雄として戦場に名を残すことができるということ。
 潜入の楽しさのなかで、英雄譚に酔わせながら
 リアリティという幻想ではなくゲームとしての面白さ、
 ゲームが実現できる楽しさを優先したシステム。
 
・言葉にすれば単純わかりきったことですが
 正面から実力で突破できるのが「メタルギア」の素晴らしさ。
 あらゆる面で過不足なくゲームとして優れているという単純なこと。
 純粋に優れているといえる作品です。


・「モンスターハンターASIN:B00014N91C
 公式サイト http://www.capcom.co.jp/monsterhunter/
 バージョンアップ版「モンスターハンターG」(ASIN:B00065G7OC)も
 今年1月に発売されています。
 特徴はカプコンらしく、アクション重視のオンラインゲームであること。
 協力して恐竜を模すモンスターを倒すのは
 アクションという要素でもってさらに楽しいもの。

・「バイオハザードアウトブレイク」もありますけれども
 オンラインゲームに付いてまわる時間がかかりすぎる欠点を
 いかに軽減してより広い層に訴えるのか。
 それがFPSや対戦格闘といった短時間で一区切りの付いて満足のあるもの、
 すなわちアクション要素でいかに中和するかという手段です。

・日本のFPSジャンルは国外に比して明らかにマニア向け。
 お得意のRPGは韓国に奪われる面もありますが
 スクウェア・エニックスを中心に実績を挙げてきています。 
 さらにより気軽に多数のひとに
 オンラインゲームを楽しんでもらうにはどうすればよいか。

・「バイオ」という一定のブランドを活かして訴求する。
 FPSから日本人に縁遠い銃をとり外して刀剣武器を振り回すアクションとする。

・まだRPGジャンルのようにその完成度は高いとは言えず
 オンライン専用では危険すぎるからか中途半端なオフラインで逆に非難を浴びるなど
 試行錯誤が続きますが
 「モンスターハンター」は大きな未来を持っている作品ではあるでしょう。

・その前にカプコンがつぶれなければ良いのですけども。
 
  
・「グランツーリスモ4」ASIN:B00008RJZY
 http://www.playstation.jp/scej/title/gt4/main.html
 「グランドツーリング」たる「GT」シリーズはレースゲームではありません。
 クルマを用いた長い旅。クルマで走ること、それ自体が楽しいというコンセプト。
 レースで1位を得ることでなく、様々なクルマを味わい楽しむこと。

・各自動車メーカーの協力を得て実在のクルマと有名コースをリアルに再現。
 そこでレースゲームをするためではなく
 それは実際の挙動再現にこだわったクルマによるドライブシミュレーター。
 予算の都合でリアル世界には雲の上のクルマでも、ゲームの中なら手が届く。
 とても単純なゲームです。

・見た目をリアルにする。そして運転しているように錯覚させる。
 それが「グランツーリスモ」に求められるもの。
 なぜなら実際に部屋を出て、クルマを運転した方が、やはり楽しいからです。
 非現実的ゲーム的嘘を否定しなければならない「GT」は
 どこまでも限界あるリアルに挑み続けなければならない。

・レースゲームと実際にクルマを運転することとその中間。
 それを手軽に楽しめるのが「GT」で、その需要はなくなることはないでしょう。
 ゲームであることとドライブシミュレーターであることの両立。
 そのバランスを取り続けていくことも大切です。

・「GT」はやはりゲームでしかないのです。  
 それは現実を超えることが出来るのか。
 そして「レースゲーム」には20年前からそれが出来るのです。



・というわけでベストのほう11本。
 昨年も多様なゲームが発売されました。もう本当に遊びきれないほどに。

・駄目ゲームのほうは今回はこれといって印象に残るものはない感じです。
 「攻殻」も駄目というより普通に惜しいゲームでした。
 すでに完成された原作を持つキャラクターゲームは本当に難しいです。



・2特集は
 「「クロックタワー」「鉄騎」を創った男 河野一二三ロングインタビュー」。

・河野さんは今はなきヒューマンで
 「クロックタワー」(ASIN:B000068HAR)「クロックタワー2」(ASIN:B000069SUP
 「猫侍」(ASIN:B000069SV4)、
 「御神楽少女探偵団」(ASIN:B00006LJQK)「続・御神楽少女探偵団」(ASIN:B000069SVG
 と製作。
 つづいて独立しカプコンと共同で「鉄騎」「鉄騎大戦」。
 またPC18禁、エルフとの共同制作「新御神楽少女探偵団」(ASIN:B000127Y1K)
 もあり。

・現在はヌードメーカーhttp://www.nudemaker.jp/index.html)を設立し
 次回作を製作中。今年中には発売予定のようです。
 サイトではご自身で雑記を連載中。
 さまざまにゲーム業界や過去作品について書かれていて読み応えがあります。


・ヒューマンは様々な個性的作品を発売していました。
 言い方を変えれば玉石混合。そのラインナップは
 「フォーメーションサッカー」「セプテントリオン」「ザ・ファイアーメン」
 「ファイアープロレスリング」「トワイライトシンドローム」「爆走デコトラ伝説」
 などなど。もちろん「クロックタワー」「御神楽」(みかぐら)もあって
 どうしてこれだけ良いゲームがあるのに倒産してしまったのかしらん、と
 思わないでもないですが、中堅という微妙な位置が悪かったのかもしれません。

・「クロックタワー」はホラーアクション、
 アクションなのに敵を倒せずただ逃げるだけしか出来ない。
 巨大なハサミをもつシザーマンが追いかけてくる。
 なるほど、実にまっとうにホラー映画をゲームに落とし込んでいます。
 敵を倒せるバイオの生物的な気持ち悪さ嫌悪感からくる怖さとは違うもの。

・「猫侍」は遊んでいないのでスルーさせていただいて
 「御神楽」はわりに有名な作品。
 最近の方だとこのあたり(http://www.gameiroiro.com/2001/1227-1.htm)で
 ご存知でしょうし
 そのトリガーシステムが「逆転裁判」の先例である、ということで
 このあたり(http://amanoudume.s41.xrea.com/cgi-bin/mt/archives/000126.html)でも
 知られているかと思います。
 今回のインタビューで、
 「逆転裁判」ディレクター巧舟さんは「御神楽」をプレイしていないと本人から聞いた、
 と書かれていて、ほほう、と思ったりも。

・「御神楽」は大正モダンを背景にした探偵物語。主人公は3人娘。
 御神楽探偵事務所所長は最期のおいしいところを頂く役柄で
 明智小五郎と小林少年及び少年探偵団をモチーフとしたもの。
 と、書いてみましたけど、これって通じるのでしょうか。
 もとい3人娘が調査に回り、怪しいところで回数制限のある推理トリガーを使用、
 事件を解いていくもの。
 「逆転裁判」的です。
 ただ、全体の構成であるとか
 キャラクターの見た目とは随分違う乱歩風演出などがちぐはぐで
 このあたりの荒さがヒューマンらしさかな、とも思います。
 続編が18禁ゲームになってしまうのも、ある意味作風を示しているといえましょう。

・「クロックタワー」そして「御神楽」。
 「鉄騎」にもそういうノリが受け継がれていて
 やはりこれが河野さんの作風でしょうか。

・「鉄騎」はXBOXで発売されたロボットアクション。
 その特徴はやはりその専用コントローラー。
 参考;ゲームウォッチ記事 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20021024/tekki1.htm

 40個のスイッチと、左右2本のジョイスティックが実装された専用コントローラーに、
 足元には3つのペダルが実装されたペダルコントローラを置くという、
 非常にゴージャスかつ複雑な操作系が、この「鉄騎」というゲームの最大の特徴だ。

 まさに「鉄騎」専用。
 そのパッケージはデカイデカイといわれるXBOX本体をものともしない巨大さ。
 ゲームソフトというよりも「鉄騎」というゲームジャンルを作るが如き威容であります。

・「グランツーリスモ」にも「GTフォース」という
 ペダル付きコントローラーがあります。
 大画面プロジェクター、スピーカーを6つ並べて大音量で。
 選ばれしひとのみが味わえるゲーム快感であります。

・私は遠慮しておきます。へたれゲーマーですので。



・最期に「水口哲也インタビュー」。
 冒頭書きましたように、「コンティニュー」の目指す方向を体現するのが
 「GTA」や「キラー7」のグラスホッパーマニファクチャア(http://www.grasshopper.co.jp/
 そして水口哲也さんの持つスタイルであるということでしょう。

・「ルミネス」そして「メテオス」。
 セガ、UGAにおいて
 「スペースチャンネル5」そして「Rez」とこだわりの作品を出しながらも
 あまりに寡作。
 それからみれば、短期間でこれだけのゲームを出せるとは
 随分変わったように思います。
 これからどのようなゲームを出してくるのか。
 純粋に楽しみです。



・といった感じでざっと見てみました。
 昨年同様、次に「ユーゲー」のべストゲーム特集をみて
 最期にまとめてみたいと思います。