タッチペンアクションゲームうんぬん


・改めて『超執刀カドゥケウス』は良いゲームです。

 公式 http://www.atlus.co.jp/cs/game/ds/kad/ ASIN:B00097D8W6

・『ブラックジャック』である。セガが作っていたら確実にそうなっていたところだ。


・DSのタッチペンは見かけ以上に良く出来ていて
 駅の券売機や銀行にあるATMなどでいままで触れていた類のタッチパネルとは別物。
 格段に細かく反応良い。ペンでかりかり連打してもきっちり拾ってくれて見事なり。

・つっついたり、刺してマウスカーソルのドラッグよろしくスライドさせたり。
 その二種類でぐりぐりやっていて当然これを刃物に見たたてみたくなる。
 メス捌きに傷口の縫合。もうどなような感じのゲームになるかありあり想像つきます。
 そして『カドゥケウス』はそれをそのまましたゲーム。
 

・そもそもDSのタッチパネルゲームは、新しかっただろうか、と
 このあたり(http://d.hatena.ne.jp/nintenten/20060701)をみて思ったりする。
 『キャッチタッチヨッシー』はさすがの見事な出来だ。
 『メテオス』はタッチペンならではのつくりだ。
 『カドゥケウス』は従来のそういう系ゲーム、『ライフアンドデス』など、では
 夢だった操作体系をまさに実現させたゲームであるのである。
 まさに思い描いたままに。
 あまりにもそのままに。
 子供の頃、何度でも書いて消せる磁石を利用したお絵かきおもちゃがありましたけれども
 なにかDSのタッチペンアクションは、そのような感じなのではないかと、
 あまりに想像通りで、既に初めから良く出来ているものばかりだからこそ
 これはこれ以上ではなかったのではないかと座りが悪い。



・ところでこのサイトはここのところどのゲームにも文句つけてばかりではないか。
 褒めているのは『三国志大戦』ばかりである。実際そうなのだ。その通り。
 実際毎日お金が許すならばゲームセンターに通い詰めたい。
 今すぐ席を蹴って駆けつけたい。視野狭窄
 それひとつばかりで他がみえず、無理してみて見て欠点見つけてあげつらって喜ぶ様は
 自分でも醜いのではないかと思います。冷静でない。


・ゲームは面白い。ここ最近遊んだゲームはどれも面白いです。
 『アイドルマスター』も『FF12』も、『東方文花帖』も『突撃ファミコンウォーズ』も。
 どれも時間をかけてじっくり遊びこんで
 何回にもわけてここへ感想を書き連ねたいゲームばかりなのである。
 なぜそうでないのか。

・それを理屈で片付けたい。自己の手綱を自身の手で握りたい。
 さればこそならばこそとこのサイトにもそれでもいろいろ書くのだけれども
 面白い、と思っているゲームだけれどもそれ以下だ、
 『三国志大戦』に比べるとここが欠点だ、という書き方になってまったくよろしくない。

・実際、かけた時間とお金だけでなく
 現時点でもうそれなりに長くなってしまった過去振り返って
 『三国志大戦』は間違いなく最高のゲームであると断言する。


・そんなはずはないはずだ、他のゲームの面白さを忘れているだけだと思い、遊んでみるけれど
 困ったことに、どれも面白いのだ。良く出来ているのだ。素晴らしいゲームばかりだ。
 
・『突撃ファミコンウォーズ』はRTSをアクションアドベンチャー方面から切り込んだ意欲作で
 複雑な操作体系を明快にまとめあげた土台が素晴らしい。
 ゲーム好きならば「なになにのような」「なになにみたいな」と比喩するに
 是非押さえておきたい一品としてお勧めである。

・『東方文花帖』は、2DSTGという出来上がった仕組みのあえて上に、
 さらに違う絵を描くことが出来ることを示している。敵攻撃を避けて撃つ。
 昔から変わらぬその単純さにも、それを引き伸ばしたり縮めたり色変えたりするだけでなく
 それを他に置き換えて見るだけで、違う新しさがあることをわからせてくれる。

・『FF12』はRPGとは何かから問い直させてくれる。
 飾りごまかすことない成長と戦闘の仕組みは、今までそうだったからそうしていた他に
 なぜRPGという形式でそれはそうなっているのか、として置かれ作られていることで
 逆に遊ぶほうにもといかけている。RPGとは何か。その面白さはどこか。

・『アイドルマスター』はアーケードの育成SLGにして対戦ゲームである。よくばりわがまま。
 遊んですぐに欠点が目立つ。なぜこれがアーケードゲームとして作られたのか、と。
 アクションやSTGやレースゲーム、体感できる大型筐体。そして対戦格闘、リズムゲーム
 その先に、3分\100形式に、今までなぜこれがなかったかを、だから知ることができる。


・そして『超執刀カドゥケウス』。
 『ブラックジャック』のような神のごときメス捌きを、そのままに体感できる、
 DSというハードの仕掛けをそのままに活かした作品。
 アクションゲームとしてのまとめかたも上手く
 また見せかたもアトラスが作ったとは思えぬでき。こちらの方が任天堂に相応しい。
 
・タッチペン操作によるアクションは、思ったとおりいままでになく新鮮である。
 振動するわけではなくとも精密な動きを必要とするとき指先のふるえの影響まで感じられる。
 十字キーでもアナログスティックよりマウスカーソルと比べるまでもなく
 その繊細可能、思ったとおりの、直接直截な操る感覚は素晴らしいものだ。
 
・だからこそ思う。こんなちいさな画面でなく
 絵を自由に描ける大のペンタブレットで、
 同精度のアクションが楽しめたなら素晴らしいのではないか、
 より様々な楽しみ方が出来るのではないか、それこそ子供の頃のように、
 絵を描いているだけでそれだけで想像するだけに楽しいゲームであるのではないかと。



・そして『三国志大戦DS』である。
 公式の紹介を見た限りではカードの向きは当然変えられるようだし
 槍を振り回すような細かい動きも再現できそうである。
 なんといってもWiFiで全国通信対戦無料である。
 完全ではなく5割再現程度でも充分すぎるほど期待が出来る。してしまうのである。
 たのむぞセガ。この日のために貢いできた、わけではないけれどそういうことで。
 


・まとめ。
 何が言いたいのかと自分に問う。
 ゲームは面白いのだ、どこが面白いかというと、その出来の良さでなく
 理屈で欠点あげつらって云々することでなく
 遊んで楽しいかどうかでしか結局表せないものであると。
 そしてそれらは昔子供の頃、想像できなかったものだ。
 
・想像通り楽しいことで充分だと己を慰めるのでなく
 自分が楽しめることを想像できなかったことこそを、明確なる明日と未来の希望として
 喜ぶのである。
 楽しい、面白い。ゲームとはそれだ。