パターン化は作業的か

・アクションゲーム、シューティングゲーム
 敵の行動が一定であり、プレイヤーはそれを覚えることで対処し、クリアします。
 絶対に回避できない攻撃。
 あるいはランダムで反射的に回避するしか対処できない攻撃。
 クリアできないゲームは特殊なゲームであり、
 クリアしてもらうことを念頭において作られるゲームにおいて
 対処できない攻撃は、理不尽な壁です。


・ゲームは難易度があります。
 やさしいと難しいのモードでそれを調整できます。
 プレイヤーの腕にあわせて、上手い人は難しい、下手な人はやさしいを選び
 自分のコントローラー捌きの技術にあった強さの敵と戦います。
 モードで面白さは違うのか。
 一人のひとでは両方に対応できないのですからわからず
 複数人でもやはり、自分以外の難易度の感じ方はわかりません。


・難易度のの理想は
 だれでもクリアできる程度の難しさ。
 だれもが投げ出さないで、何度も挑戦したくなる、あと少しと感じる難しさ。
 自分以外のひとの難易度の感じ方がわからないのに
 そのバランスを作り上げることができるのか。
 上手い人は容易すぎて工夫がなく、作業的にならない程度に苦戦し
 下手な人はそれなりにクリアの可能性を感じられる難しさ。


・それを実現する方法として
 プレイヤーごとにあわせた攻略方法の自由度。
 固定された解法に対するヒントの出し方。
 パターンゲームと、そうでないゲームという2つのやりかたです。


・例えばアクションゲームでありながら、多きな売り上げを上げている無双シリーズ
 アクションの難易度調整は、クリアのしかたに自由度を持たせるやりかた。
 雑魚の群れに押しつぶされるか、ボスに苦もなくひねられるか。
 プレイヤーがこのゲームで納得するのは前者であり、
 雑魚を無視することが攻略。でありながらゲームとしての楽しさは雑魚を倒すことで、
 攻略の難易度に大きく幅をもたせて、幅広い層を納得させています。


・パターンゲームは最初のインベーダーゲームからあったやりかた。
 敵は所詮、ひとでなくコンピューター。正確無比な攻撃。
 であるがゆえに、ひとであるプレイヤーはそれに対応することができます。
 難易度の幅は付けづらく、プレイヤーにわかってしまいやすく、
 わかってしまえば、作業的になってしまう。
 正確で完璧でないプレイヤーがそうであるコンピューターに難易度の幅、
 多様性を見出させるにはどうすればいいのか。


・それは正解を上手く教えること。
 正解があることを示し、どうすればそこに至れるかの手がかり、取っ掛かり、
 ヒントを上手く段階をつけてプレイヤーに伝えることです。
 そこへの気付き、攻略方法へと近づく段階こそが難易度の幅。
 パターン化された攻撃こそがそのヒントです。


・アクション、シューティングの面白さは、コントローラーで操作する喜び。
 ゲーム全てに共通する隠された解法にたどり着く道、攻略を
 直接に、目で見てはっきりわかるように表現されたゲーム。
 だからこそ、パターンを読み取る攻略を確立し正解がわかっているゲームでも
 作業でなく、パターンをなぞること自体が面白い。


・パターンを開発した経験と、操る喜び。
 その双方があるこれらのジャンルは、他のジャンルにましてテレビゲームらしさ、
 ゲームの面白さをはっきりと感じることができます。