ここ最近のゲーマー活動について散文的に思ったことを書くの日


・ここ最近、ゲームの感想ばかり書いていて同じばかりであるので
 飽きたわけではなくて楽で良いけれど、たまには変えようという気分の今日。

・といっても遊んだゲームの感想を書くくらいしか書くことがないのもまた事実。
 なので今回はいろいろだらだら散文的に書くことにいたします。
 散文的という文字の意味は、なんだか良くわかりませんが。



・つい最近のゲーム時間はほとんど『世界樹の迷宮』でありました。
 『世界樹』は単純なゲームである。同じことの繰返しである。
 けれども良くできていれば、それでも面白がれることを証明していて
 ネバーランドカンパニーのように、良いゲームというのがどういうそれか
 良くわかっているひとがつくっているのだろうなあというのが
 良く見えるような気になる気がするそれ。である。

任天堂などに感じる無駄を排した作り込み、
 その無駄部分がどこかを判断する凄さという、
 良い素材を削り込んで作るようなそれに対し
 手間をかけないで、細かい工夫を積み重ねてひとつひとつの質を上げ
 それを積み上げた同じ繰返しであるのに、完成してみればそれなりであるというそれ。


・例えば、敵の残り体力が見えること。
 そうするとあと、どうすればどれくらいの手間で倒せるかが適当にわかる。
 それだけでほど良く、単純な戦闘の仕組みに工夫の余地を
 何も工夫しようとしない頭にも見出せる。
 ひとつの戦闘ごとに比重をかけすぎず、かといって繰り返しても飽きさせもせず。

・例えば、スキルの重要性が良くわからないこと。
 レベルがひとつ上がるごとにひとつしか与えられないポイントを
 スキルに割り振って成長させる仕組みであるのに
 どのスキルが、現時点とこの先の見通しでどの程度有用なのか良くわからない。
 しかし不正解はないのである。
 より効率を優先するなら、その時点で知るはずのないことを
 知っていなければ有効に働かない仕組みであるから、良いのだ。
 間違っていても間違いではない。知らなかったのだから。
 結果として有用に働いてしまったとき、正しい選択をしたと勘違いできる仕組み。


・迷宮は狭い。通路の間はひとマスあいている。
 自動で自分の位置も向いている方向もわかる。マッピングし間違えがたい。
 酒場のサブクエストをこなさなくとも充分レベルは上がる。容量のごまかし。
 どこからどこまで良くできている、というよりは
 ひとつひとつが無駄なくできている。
 組み合わせて駄目だったら組み替えるだけで出来上がる。
 単純であるのに良い、とみせる仕組みとして良くできた仕組みなり、である。


・良くできたゲームであります。しかし良くできたゲームとはなんぞやなり。
 例えばあれと比べてどうか。これはどうしてどこが良く出来ていないか。
 一口にはいえない。
 しかしけれども、どれもより良くできているほうが良いのは確かだから
 遊ぶだけのほうとしては、とにかくどうでも良いから、良くしてくださいというのみ。
 それすなわち、面白ければそれで良いのだ。



・さてもう一方遊んでいたのは『三国志大戦DS』である。
 ただ。無料。負けても勝っても懐痛くも痒くもない。
 そのゲーム性というやつは、もちろんアーケードの本物とは劣るのですが
 なお充分であり他を突き放しており満足できるゆえ
 おかげさまで最新ver.稼動中のアーケードへお金を吸い取られずに済んでおります。

・ありがとうセガ。個人に限っても機会損失確実数万単位に及び、
 いくら売れたのか存じませんが積算さすればいかほどばかりかと空見上げ。
 どうしても、出さなかったほうが良かったのではないかと思えるゲームに見えます。
 出してくれてありがたや。新作が出る頃で良いので現ver.のDS版も出してください。 


・さて、そのWi-Fiオンライン全国対戦、いやWi-Fiは世界共通なので世界大戦ですが
 つなぐ時間にもよりましょうけれどもなかなかに、殺伐としております。
 といいますのはアーケード版との最大の違いが効いているところ。
 負けそうになったらリセットボタンを押せること。なかったことにできるのです。

・回線は、無料全国対戦としては文句つけようがなく良いですが
 やはり当然アーケードの専用回線には劣る。
 つながり悪く、回線接続切れてしまうことが10回に1回くらいはあるのでありますが
 ということは、故意に切ったか事故で切れたのか、判断付いたとしても頻繁すぎるゆえ
 途中で回線切れても対戦成績には影響ないようになっており。

・となると負けそうになったら切る、というお方が出てくるはこれ必然の理。
 通算対戦成績が勝負前に相手に示されますゆえ
 いつでも変えられる通信名以上に看板として重要でございます。
 アーケードでは、であるがゆえにメイン登録カードとサブカードを使い分け
 初心者の振りして勝つ喜びを同じ投資でより多くすくい取るべく努力されているかたが
 大勢、おおぜいではなくたいせい、おられるであるのですが
 それができるのは重要な資産、デッキを組むための武将カードが
 いくらでも共用できるからです。

・しかしところがDSではできない。1ソフトに1データのみ。
 実はアーケードにつぎ込む予算を思えば
 もう数本ゲームソフト買ってきても問題ないようではありますが
 そうは思われない方もおられるのでございます。お金より手間を惜しむのであります。


・ゆえに殺伐。負けそうになったら切る。よし勝ったと思ったらなかったことにされる。
 実に微笑ましい。ゲーム「ごとき」のデータにそこまで夢中になれるとは。
 いやいやそれは違います。ゲーム「だからこそ」そこまでできるのです。


・などと微妙なることを書くと、意図を誤解されそうでありますけれど
 文章というのはそういうものである。
 不特定多数に向けて書くこのような場所ではなおのこと。
 しかしだからこそ楽でもあるのであります。

・例えば、なぜ回線を切るのが悪いのだろうか。
 それはすなわち負けを認める行為であり相手に投了を知らせる行為である。
 その勝敗は戦績に残らないかもしれないが
 事実として切った側は負け、切られた側は勝ったのだ。とすると
 切られて怒るほうもなぜ怒るのかを思えば
 同じ様に対戦戦績にこだわっているだけなのではないか。

・というようにも言える。しかしこれには容易に反論があるわけでもまた、あります。
 しかしだったらそんなことを議論しあうのは、いや誰も誰とも議論していませんが
 無駄なことではないかしら。そうすると何が誰にとってどう無駄かということになりますが。
 と何でもかんでも相対化してなかったことにできる。
 そうして気持ち良く忘れさせてくれる。

・だからしてつまり、ゲームの感想というものは
 ネットで不特定多数に向けて書くものは、意味がないゆえに楽である。無駄だから。
 というように容易に言える。



・ゲームというものはとても面白い。
 だからこそ毎日何時間もかけて遊ぶ。何週間もひとつのゲームを遊びこむ。
 傍から見れば単純作業の繰返しをしているようにしか見えない。
 たまに頭を使ったような気にさせてくれるゲームが良いゲームであり
 そのゲームの中でしか意味のない数字にこだわるひとが絶賛するゲームも良いゲーム。
 実に無駄。ゲームは所詮、その場しのぎの暇つぶし。
 後に何も残らず、しなければならないものでは何もなく、なくてもまったく困らない。


・そういうことは全部事実であるけれど
 だからといってゲームが面白くなくなるようならば
 ゲームはやはり不要であるということが証明されるだけで
 けれどそれ以上ではないのである。
 そうではないことを知った振りをして、振りでなく面白がりながら
 昨日も今日も、たぶんおそらく明日もきっと、ゲームを遊ぶのであるのであります。
 面白いゲームを説明することに言葉は無駄だが、不要ではない。