テレビゲーム専用画面を購入の次第

kodamatsukimi2007-10-24



・前回の続き。


・2007年。PS2などそれまでの家庭用ゲーム機と違い、
 XBOX360PS3でゲームをするならば実は
 テレビを高いやつ、世間でハイビジョンと言われているもの、
 イコールPCと同じくらいの細かい画面のもの、に
 買い換えなければいけないのだった。
 そう、ゲームを遊ぶためには、今や過去どのゲーム機よりも高額の出費が
 ゲーマーには課されていたのである。DSとかWiiなら必要ないのだけれども。
 ということに
 ようやく今更気付いたのが前回。
 遅い。このひと本当にゲームマニアなのでしょうか。あやしい。


・がしかし。愚痴ってゲーム止められるほどゲーム脳症状は軽くなかった。
 さくっと新しく、ゲームのためだけにテレビを買ってきてしまったのだった。
 素晴らしいよD5。暗いところも見えるし遠くも見えるし
 それこそ眼鏡を付ける前と後がごとき違いで素晴らしい。
 今まで自分は何を見ていたのだ。2007年ついに蒙は開かれた。
 といって空の財布には目を向けない。いやもう充分立派にマニアである。


・ということで今回はその顛末。




・現在の主流というか、家庭用ゲーム機の代表であるところのPS2
 この年末商戦を持っておおかた終了となる模様である昨今なのでありますが
 では次の本命はどれなのか、といいますと、世間的に言わせればもちろんDS。
 もといWiiであろうと思われます。
 いや違ってどれでもなく、テレビでテレビゲームをすること自体が
 主流にはなりえない、というのが本命なのかもしれませんが。

・ゲーマーからしてみるとしかし、Wiiはまだ、
 これというゲームがあまりないかもしれないかも、と遊んでいないから言うのですが
 是非すぐ遊びたいものがない。PS3よりはましだけども
 店頭の扱いも話題に上る口にも壊滅、むしろ無視、である360こそが
 ここ最近、最高である雰囲気ただよう。ように歪んで見えるマニアフィルター。

・それで結局どれを選ぶのか。答えは、どうせいずれ全部買う、である。
 購入の順が違い力のかけかたが変わるだけ。
 結局そのハードでしか遊べない気に入ったゲームがどれだけあったか、が
 そのゲーム機の価値だよな、と思うのは後からであり
 話題に乗ったり乗らなかったりはあっても興味がある、というだけで
 それもまたゲームを楽しむうちなのである。
 だからこそ安くなる前発売日に新品で買うのだ。


・さてそのような色々の中でここしばらくは、360も調子悪いし面倒なので
 PS2やその他旧ハード及びDSとPSPで遊び残しているものを遊び返しながら
 情勢の変化を待とうかな、というのが本当のところだったのですが
 ふと思い立ってその気になって買ってしまったのである。
 こういうものには後付の理屈しかないものよ。とほほ晩飯代が。




・テレビを買うにあたり、使用の用途、条件はこのような感じであります。

 用途:PS3XBOX360Wiiを主に、ゲームをすることに用いる
 条件:必要条件-ゲームをするのに困らない充分な性能であること
   :十分条件-画面は出来るだけ大きい方が良く、値段の数字は小さい方が良い。
        その許す範囲で性能が良いこと。

・まず家電屋店頭に行っていろいろ眺めてみました。
 どれも\200,000とか\300,000とか。高いのは\50,000オーバーとか。
 ブルジョアジーでセレブな方々でなければ置くところがなさそうな大きさです。
 中身も今までのブラウン管方式一本槍ではなく、プラズマ、液晶、
 有機エレクトロルミネッセンス、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ、
 色々あります。凄すぎて何がすごいかさっぱりだ。
 どれを買ったら充分なのかまったくわからない。


・ところで、先日発売された新型PSPには
 PSP画面をテレビに表示できる機能が追加されております。
 システムをバージョンアップし、専用ケーブルで接続。
 ちなみにシステムバージョンアップはPC経由でも可能です。
 PlayStation.com http://www.jp.playstation.com/psp/update/ud_04.html
 なお、旧型PSPではケーブル買ってもTVにつなげませんのでお間違いなきよう。

・それでその接続先にはこのような条件があるのです。

 お持ちのテレビがプログレッシブ入力に対応しているかどうかご確認ください。
          http://www.jp.playstation.com/support/qa-689.htmlより 

 来ました専門用語。
 「プログレッシブ入力」とか言って素人がわかると思っているのか。
 もちろん私もわかりません。
 わかる方はそこにつっこむのかよ、と思われたでしょうが、とりあえず続く。

・「プログレッシブ入力対応」というのは、つまり
 ブラウン管方式のテレビは駄目です。という意味なのである。
 書いたひとが言いたいのであろうことは
 「コンポーネントAVケーブル」か「D2以上のD端子」対応機器に接続せよ、
 ということなのだが、より広く言葉をとると「プログレッシブ」で、
 ということになるのである。わけわかりません。



・ゲーム機をテレビに接続する際ふつう、
 本体を買うと一緒に付いてくるケーブルでテレビにつなげます。
 そのケーブルにはいくつか種類がある。
 20年前ファミコンのころには、テレビアンテナ線と同じ「RF端子」であったりして
 親に隠れての接続が必要な小学生を悩ませたりしましたが
 スーパーファミコンあたりからは、ビデオ端子と一般にいうものが標準になりました。
 黄色、白、赤の3色に先端が塗られたやつ。
 それをテレビの後ろとか前面パネルに差し込むだけ、という方式。
 専門用語でこれを「コンポジット端子」と言うそうであります。

・その上位品質接続ケーブルが「S端子」。
 左右ステレオ音声信号の赤、白はコンポジットと同じで、映像の黄色だけ違うもの。
 これまではずっと、基本この2種類。SFCからこちら、本体同梱は「コンポジット」。
 任天堂SFCからN64GCとつい最近まで同じ接続ケーブルが使えたりしました。
 ゲーム屋さんに行けば「S端子ケーブル」はSFCの時代から別売りされていて
 テレビゲームの存在が当たり前になるにつれ
 テレビにS端子入力が付くことも増えて来たのですが
 それでも本体についてくるのは、PS2まで「コンポジット」であったのです。


・「S端子」で接続するときれいな画面で遊べます。しかし細かいことを言うならば
 S端子はコンポジットに比べて映像伝達の劣化が少ないだけ。
 元の、ゲーム機が送り込んでくる映像自体はどちらも同じなのです。
 そしてもちろん、凄く性能の良いテレビになっても、S端子の性能以上にはならない。
 同じ様に、ゲーム機の作っている画面以上にきれいになることはない。

・これまで標準が「コンポジット」であったのはつまり
 テレビの性能に、ゲーム機の映像出力性能が追いついていなかったから、
 なのであります。
 テレビはもっときれいな画面を表示できるのに、ゲーム機の性能が追いつかない。
 例えば処理落ち。STGで画面が重くなるのは、最近は演出でもありますが
 弾の位置と映像出力データの処理が快適であるべく採られた進行速度より遅いから。
 映しているディスプレイの書き換え速度が遅いからではないのです。


・しかし最近は追いついたのです。
 ゲーム機はテレビの性能よりも、ついにきれいな画面を作れるようになった。
 けれど今度は映す方が対応していかない。
 接続端子がボトルネックであるとかではなく
 根本的に、ブラウン管方式を前提に作られたテレビ規格内での技術的、物理的限界、
 これ以上きれいには「できない」し、大きくすることは空間を取り過ぎて非実用的。

・なるほど、テレビは現状で充分かもしれない。
 ほとんどのひとは、今のテレビの大きさときれいさで満足しているかもしれない。
 しかし今のブラウン管方式のままだとこれ以上良くしようがないため
 だからハイビジョン規格に徐々に変えていこう、
 2011年にテレビ放送元の方も規格を変え従来のテレビそのままでは映らないようにし
 規格転換を官民あげて協力推進していこうではありませんか、
 というお話なわけです。
 
・ゲーム機の方がテレビより優秀になったのと期を同じくして
 テレビの方も大きく規格が変わって性能が格段に上がるようであるのです。
 当たり前ではあるのですが、素晴らしいタイミングである。として
 ゲーム機も新しいテレビに合わせてきている。合わせることができるのです。
 デジタル技術とはそういうものであるのです。

・テレビとゲームが混ざってややこしいですが
 360やPS3は、そしてPSPは、ブラウン管方式の従来型テレビ向けよりも
 今後の新規格、どの方式が主流になるかはまだはっきりしませんが
 規格の一名「ハイビジョン」と呼ばれるものに対して主に作られたゲーム機である、
 ということなのです。


・ブラウン管以外がおおよそみんな「ハイビジョン」なのか、というとそうではない。
 「ハイビジョン」はつまり、テレビ放送に合わせたテレビに対する規格。
 例えばPCのディスプレイは、ブラウン管でなく液晶のものでも
 「ハイビジョン」規格に対応できないものもあるのです。 

・360やPS3でゲームをするためには、ハイビジョン対応である画面でなければならない。
 それがゲームに合わせてテレビを買うための必要条件。
 ではその条件を満たすのはどれなのか。 
 そこで接続端子の話。
 「コンポジット」「S端子」は「ハイビジョン」ではない。
 「D端子」「コンポーネントAV」はどうなのか。
 PSPより性能の良い360とPS3ではどの接続端子方式が求められているのか。

 
・これもPSPと同じく、広く言葉をとって書いてあるのですが
 ようするに、HDMI端子かD端子のD4以上が望ましい、ということらしい。
 D端子はいまのところD1からD5まで5種類あり
 D1はブラウン管同等、D2、D3と上へ行くごとに、画面に表示できる細かさ、
 PCのコントロールパネルから設定できる「画面の解像度」と同じ様なもの、が
 増えていくという形の規格らしい。
 HDMI端子はD端子よりさらに新しい規格で、D端子より将来有望な規格である、
 らしい。

・らしいらしいばかりで良くわかりませんが
 要は、デジタルカメラとかと同じく、細かい方が良いのです。
 同じ細かさなら画面が大きい方が良い、ということなのです。
 現在ゲームに必要とされる条件は、接続端子でいうなら当面はD4以上、HDMI対応。
 これが必要条件を満たす結論であります。




・と、ここで前回のぐちりにゲーモクさんからコメントをいただきました。

 むしろテレビを捨ててPCディスプレイ一択でいいような。
 D端子HDMI入力付きでフルHD解像度のものがいくつか発売されてます。
 つなぎといっても有機ELSEDがモノになるまでの長い長いつなぎとしてどうですかね。

 なるほど。ご助言ありがとうございます。

・なぜPCディスプレイなのか、というと、同じ様な性能ならば
 テレビより安いからである、ということが挙げられます。
 テレビと兼用させるのではなく、ゲーム専用画面として切り分け
 将来、今後のテレビ標準規格が定まる、または定まらずとも
 すくなくともハイビジョン規格には切り替わることで
 安価になり技術的にも安定してくるでありましょう。
 それまで中途半端なテレビは買うべきではない、
 結局そのほうが安上がりなのではないか、という判断です。
 もちろんこうすることが正しいかひとによって条件環境で異なるし
 結局どうすれば良かったかは、現時点誰にもわかりませんけれども。



・PCディスプレイの中からゲーム向きのものを選ぶ、となると
 これは以外と簡単です。
 価格.com - 液晶モニタ・液晶ディスプレイhttp://kakaku.com/sku/pricemenu/Edisplay.htm
 ここで例えば「HDMI端子」だけを条件に検索しても28件しかない。

・選択基準は「HDMI端子付き」「D端子付き」「フルハイビジョン」が第1条件、
 「スピーカ付き」「S端子付き」が第2条件、
 そのなかから「ゲーム向け」「評判」「値段」で比べて
 選んだのがこちらであります。
 Mitsubishi Display MDT241WG http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/mdt241wg/
 ヨドバシカメラで\117,400也。 みみっちくポイント還元分を引くと11万円弱。


・まず現世代ゲーム機の最上位端子がHDMIであり
 今後もD端子よりHDMIの方が将来有望視されているらしいことから「HDMI付き」。
 Wiiと「エリート」でない360とPSPHDMIでなくD端子しかないから「D端子付き」。
 現在のところD4対応がほとんどだが、
 どうせなら最上位のフルハイビジョンことD5対応。
 これはできるだけ大きい画面で、ともイコールです。

・PCディスプレイなのでスピーカは標準装備でない。
 別売りで買ってくれば付属しているのより選んで良いものが買えるのは確実ですが
 それほどこだわりがない、何しろつい最近までモノラル音声でも不満なかっただけに、
 ということもあって標準で付いているものを。

・どうせゲーム専用画面にするのならば、D端子のないものも接続できるよう
 S端子付きのものを。コンポジット端子もあるのでおおよそなんでも接続可能。

・もちろんPCを買ってくれば接続可能。そしてもちろんテレビ放送は映らない。
 が、以下のようなチューナーを買ってくれば可能。
 Uniden 地上デジタルチューナー http://www.uniden-direct.jp/product/stb.html

・あとは購入者の評判など。何しろ高い買い物ですからそれなりに慎重です。
 価格.com - 三菱電機 VISEO MDT241WG http://kakaku.com/item/00851812145/
 MDT241WGまとめ - wiki@nothing http://wiki.nothing.sh/page/MDT241WG%A4??%E1




・ということで買ってきて、実際使用してみた感想ですが
 360を本体D5設定でD端子接続して従来の29インチブラウン管D1接続と比べた感じ
 ムービーなどはそんなに違いがわからないですけれども
 文字はもちろんゲーム画面はやはり見やすい。
 きれいになったというより、みやすくなった感じ。
 画面の大きさも、ブラウン管よりは近づかないとなりませんが
 1m以上置いて見られるのでほぼ満足。

・はっきり見えることで『オブリビオン』のダンジョンも別物にしっかり見えますが
 特にアクションゲームが全然違う。『リッジ6』はあまり違いを感じないですが
 『ニードフォースピード モストウォンテッド』だとまったく違う。
 絵作りの違いというべきか。
 『旋光の輪舞』では変わらないけれど
 『デススマイルズ』を遊ぶとまったく違うと思います。


・ディスプレイそのものに関しては
 液晶の弱点である応答性、画面内の高速で動いているものの描写が
 くっきりせず、流れたように表示されてしまう、というのも
 ムービーでは特に目に付くのですが、ゲーム画面としてはそれほど影響ない範囲。
 スピーカはやはりあまりよくない感じ。音量調整も細かくきかないので
 少し以上こだわる方は専用のものを探す方が良いかも。値段はピンキリですが。
 価格.com - PCスピーカー http://kakaku.com/sku/pricemenu/pcspeaker.htm
 S端子PS2をつないでみましたが、ブラウン管テレビのS端子と比べ
 画面は狭くなっているものの、それでマイナスということもなく。
 HDMIが2つ、D端子1つ、S端子ひとつなので、360エリートを買わなければ
 WiiS端子になってしまう。D端子はもうひとつ欲しかったかも。
 今のところ未定ですが、PCをつなぐとするならば、画面が大きすぎ
 かえって疲れるかもしれません。



・というわけで一応ゲーマーにそれなり相応しく
 ゲームごときのために12万円の画面を専用で買ってしまいました。
 しばらくはお金が無いので、PS3Wiiを買うのは当分先になりそうな今後の展開。
 360に、壊れかけですが、とりあえず頑張っていただくしかありません。
 しかし360の画面は従来に比べて本当に目の覚めるきれいさです。
 買って良かった。
 良かったはず。たぶん良かった。に違いない。
 ああ金がない。