きまりごとをみつける世界


・前回の「ゲーム世界のきまりごと」の続きです。


・「パズルゲーム」「テーブルゲーム
 テレビゲームではこの2つが区別されています。

・「テーブルゲーム」は、テレビがなくとも遊べるゲームを
 テレビでも遊べるようにしたもの。
 遊び相手がいなくとも、コンピューターが対戦相手になってくれる。
 また最近では、ネット環境を生かした通信対戦によって
 家にいながら世界中のプレイヤーと競い合うことができる。
 もちろん、「桃太郎電鉄」「いただきストリート」のように
 対人戦にこそ、最高の面白さを発揮するゲームもあります。

・「パズルゲーム」はテレビゲーム独自のもの。
 コンピューターが作るルールと世界の中で
 プレイヤーが思考し、解法を見つけるゲーム。
 ボードゲームでは実現が困難な、複雑なルール、
 奥深い世界を作り出すことができるもの。
 
・この「パズルゲーム」のつくる世界は、全てのゲームにいえること。
 ゲームの中で「パズルゲーム」というジャンルは
 ルールが一見してわかりやすいもの、明確なルールのもとで楽しむもの、
 であるといえます。



・では複雑なゲーム、ルールがわかりにくいゲームとはどんなものか。
 それはすなわち、ルールをみつけるのがゲームであるゲーム。

・どんなゲームでも、その仕組みをより深く自分の物にすることが攻略法。
 対人との勝負ではない、一人プレイ用のテレビゲームでは
 プレイヤーは何に対して勝負しているのか。
 それはゲーム世界のルールとの勝負。


・たとえば「ドラゴンクエスト」のようなRPG(ロールプレイングゲーム)。
 ゲームの目的は、最期のボスを倒してエンディングをみること。
 その過程の障害を乗り越えること。
 決められた世界法則を理解し、問題を解決していく過程がその面白さ。
 よりよく世界を理解し、自分の中で容易に目的を達成するのが
 このゲームの与えてくれる楽しさです。


・だからルールはすぐわからないよう、隠されています。
 どうすればクリアできるのか。
 どうやってあの敵を倒すのか。どうすれば強くなれるのか。
 そのゲーム世界のきまりごとをみつけるゲーム。

 
・RPGに限らず、多くのゲームはこの「複雑なゲーム」、
 ルールを探すゲームです。
 

・例えば「ゼルダの伝説」シリーズ。
 「ゼルダ」のルールは「ゼルダ的」であるか否か。
 実際的な謎解きでは、
 そのダンジョンで入手したアイテムがボス敵の弱点となる、などの例。
 それにとどまらずリンクのアクション、様々な演出、
 ゼルダ世界をつくるあらゆるものが
 ゼルダ的かどうか、というルールのもとに作られています。


・きまりをみつけ、その世界を作られたものから、自分の物にしたときの楽しさ。
 それが「複雑なゲーム」の面白さです。



・ゲームは独自のルールが支配する世界。
 その謎を発見し、実験し、検証し、解き明かすのがゲームを解くということ。 


・ゲーム世界のきまりごとで楽しむゲーム、
 きまりごとをみつけて世界を解くゲーム。
 ゲームを遊ぶのではなく
 ゲームで遊び、ゲームを理解するのもまた、楽しいゲームです。