定価¥9,240 発売11月27日 PS2
公式サイト http://www.square-enix.co.jp/dragonquest/eight/
;堀井雄二さんのメッセージあり
ゲームウォッチ記事 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20040918/dq8.htm
・今回、いや今週のメインニュース。
ゲームウォッチも普段休みの土曜日にわざわざ更新です。
・ネットでは数日前から情報漏れがありましたが
正式には今日発売の週刊少年ジャンプが第一報とみていいでしょう。
ゲーム雑誌ではなくジャンプが選ばれたのは
もちろん発行部数の差も大きいですが
なによりゲーム雑誌を読まない層にも訴求するビックタイトルだから。
・それに対し
ネットで話題になっているのにファミ通で詳報を載せて
公式サイトの内容は電波ソングのみの「きみのためなら死ねる」。
逆にイラストを書く方の人気のなさゆえか
カラーページを確保できず、ジャンプモノクロページに第一報の「新選組群狼伝」。
セガの宣伝べたは相変わらずです。
「きみのためなら死ねる」
紹介ページ http://www.sega.co.jp/ds/kimisine/home.html
公式サイト http://kimishine.sega.jp/
「新選組群狼伝」
紹介ページ http://www.sega.co.jp/ps2/gunraw/home.html
公式サイト http://gunraw.sega.jp/news.html
・「ドラクエ8」が11月末。間違いなくこの年末の目玉タイトル。
他社競合ソフトがあおりを受けて埋没しないよう発売日をずらす、
あるいはジャンルが違えば一緒に買ってもらう、
さまざまに動くことになるでしょう。
・過去の「ドラクエ」の履歴を眺めてみます。
前作との間隔
1 86.5.27 FC ¥5,500
2 悪霊の神々 87.1.26 FC ¥5,500 8ヶ月
3 そして伝説へ… 88.2.10 FC ¥5,900 1年1ヶ月
4 導かれし者たち 90.2.11 FC ¥8,500 2年
5 天空の花嫁 92.9.27 SFC ¥9,600 2年7ヶ月
1・2リメイク 93.12.18 SFC ¥9,600
6 幻の大地 95.12.9 SFC ¥11,400 3年3ヶ月
3 リメイク 96.12.6 SFC ¥8,700
1・2 リメイクその2 99.9.23 GB ¥4,900
7 エデンの戦士たち 00.8.26 PS ¥7,800 4年8ヶ月
3 リメイクその2 00.12.8 GBC ¥6,400
4 リメイク 01.11.22 PS ¥6,800
5 リメイク 03.3.25 PS2 ¥8,190
8 空と海と大地と呪われた姫君 04.11.27 PS2 \9,240 4年3ヶ月
・堀井さんのコメントにもあるように
意外に早いと思いましたが、こうして並べてみるとこんなものなのかな、とも思えます。
「7」の時のように発売延期がないように願いたいです。
・そしてお値段はSFC時代にせまる9千円台。
いくらであろうとも売れる、という
スクウェア・エニックス福嶋会長の自信満々の顔が目に浮かびます。
・ちなみに「ファイナルファンタジー」も並べてみましょう
1 87.12.18 FC
2 88.12.17 FC 1年
3 90.4.27 FC 1年4ヶ月
4 91.7.19 SFC 1年3ヶ月
5 92.12.6 SFC 1年5ヶ月
6 94.4.02 SFC 1年4ヶ月
7 97.1.31 PS 2年9ヶ月
8 99.2.11 PS 2年1ヶ月
9 00.7.07 PS 1年5ヶ月
10 01.7.19 PS2 1年
11 02.11.07 PS2 1年4ヶ月
10−2 03.3.13 PS2
12 今冬から来春 PS2
値段と
イージータイプ、移植、リメイク、インターナショナル、拡張データディスク、
タクティクス、クリスタルクロニカル、USA、外伝、ムービーその他もろもろ省略。
12が発売される時にご期待ください。
・「ドラクエ3」の前に発売された「FF1」。「FF5」で抜き去っていますね。
「7」「8」は大きく内容が変化し苦労しているさまがうかがえます。
・「FF」を一緒に並べたのは同じ会社であるからです。
スクウェア・エニックスは東証一部上場企業。
参照;YAHOOファイナンス http://quote.yahoo.co.jp/q?s=9684.t&d=t
上場企業は年度ごと財務内容を市場、証券会社、株式保有者、さまざまな関係者に
評価されます。
昨年の業績と比べてどうか、この先の見通しはどうなのか。
上の表からわかるように、ゲームソフトは毎年発売されるわけではありません。
社運を賭けた、力の入ったソフトほど開発期間も長引きます。
・旧エニックスの場合、会社の利益は「ドラクエ」頼み。
「ドラクエ」がでない年は売り上げ利益とも落ち込みます。
・スクウェア・エニックスサイト内、エニックス単独の業務推移をみてみると
売上 純利益 利益率
91年 150億 19億 12.5%
92年 85億 11億 13.4%
93年 240億 22億 9.3% 「5」発売
94年 229億 23億 9.9%
95年 113億 10億 9.1%
96年 365億 44億 12.1% 「6」発売
97年 227億 33億 14.7%
98年 119億 14億 12.0%
99年 244億 37億 15.3% 東証1部上場
00年 183億 22億 11.9%
01年 453億112億 24.8% 「7」発売
02年 231億 44億 19.0%
03年 209億 23億 11.1% 翌月4月スクウェアと合併
例えば「7」の売り上げは400万本以上。400万本として売り上げ312億。
いかに偏っているかわかります。
・ファミコン時代はさらに極端であったと思われます。
そのため出すたびにベストセラーに名を連ねる攻略本と同時に
「ドラクエ」関連本、さらにはマンガ雑誌を手がけるなど
出版事業にも力を入れて、利益の平準化を図ってきました。
・現在の業務内容は ゲーム60%、オンラインゲーム14%、モバイル・コンテンツ5%、
出版15%、他6%(2003年3月時)
ハガレンこと「鋼の錬金術師」のヒットはあったものの
やはりゲーム頼み。
もとは自社で開発部門を持たず社員100人台であったのが
スクウェアと合併し1,100人に。
いっそうゲームに傾いてしまい、さらに固定費(長期的に必ず掛かる人件費)は増加。
豊富になったコンテンツをいかに振り分けていくか。
・今回「8」はジャンプ関連雑誌で5,500本もの本数を
読者プレゼントするそうです。
5,500本。
中小メーカー、名もないソフトではそれ以下の売り上げのソフトも多数あります。
5,500本X定価9,240円= 5,082万円
数百億の売り上げからすればたいしたことはないのかもしれませんが
このお金は誰が出しているのでしょうか。
常識的にはジャンプを発行する集英社ですが。
・製造費は’01年に出た「ゲーム批評 Vol.40」によると
ゲームROMが¥1,200くらい、
ケース¥100、説明書¥100ほどらしいです。
大量に生産するほど安くはなるのでしょうが
だいたい¥1,500弱といったところでしょうか。
そうすると5,500本で800万円程度。広告宣伝費としては安いものです。
・ゲームの特徴は利益率が高いこと。
エニックスの例からも製造業ではありえない高利益率が如実に表れています。
一度完成すれば安価な原価で大きな売り上げが期待できるコンテンツ事業。
しかし、中古市場もあり発売直後の売り上げがほとんどで
持続的な利益は見込めない特殊な商品です。
・ゲームの例外として、オンラインゲームは長い期間継続して
売り上げが確保できる市場。
強力な中古対策でもあり、エニックスはPCを中心に
オンラインゲームにも注力しています。
・スクウェアと合併したことで「ドラクエ」「FF」、そしてその他のソフトを
どのような間隔で発売していくのか。
売り上げを平均的に確保するなら、このふたつは同じ期には発売しないだろう、
と思われます。
・そこでゲーマーは
「FF12」は製作する松野さんの「タクティクスオウガ」であった延期ぶりからして
当初予定の’04年夏には出ないのではないか。
「ドラクエ8」も初のPS2であり、開発は実績に疑問符のつくレベル5(http://www.level5.co.jp/)。
これも遅れそう。
・というところに、「FF12」延期。これは予想通りでしたが
「ドラクエ8」がこの冬発売。意外に早い。
’04年利益確保のために年末商戦は少し弱いが宣伝次第では売れそうな
「いただきストリートSpecial」で。
ニンテンドーDS、PSPもありますし。
来年3月までに「ドラクエ8」、
来年夏休み前に「FF12」と予想していたのですが。
外れました。
・いや、やはり11月の発売は早いですね。
驚きです。
・未確定ではありますがPS2の小型機を出すというニュースもあり
http://gameinfo.yahoo.co.jp/info/headlines/reu/20040917/cpt/21210000_reu433.html
そうするとPSPはソフトが間に合わないから延期か、
ニンテンドーDSの方はソフトが揃わなくとも出すのだろうな、
などいろいろ想像して楽しむわけです。
・ゲームを遊んでいない時までゲームのニュースに一喜一憂する。
マニアの生態報告でした。