「ゲーム批評 Vol.62」

kodamatsukimi2005-05-11


 発行:マイクロマガジン 4月2日発売 ¥780 ISBN:B000851J7U
 公式サイト http://www.microgroup.co.jp/game/

・毎度おなじみ「ゲーム批評」をネタにして好き勝手に書くあれです。
 今回の特集は「PSPニンテンドーDS 噂の真相
 「春のサクラ咲く ギャルゲー祭!」「乙女ゲーの構造」。
 詳しくは公式サイトのほうを。


・1特集「PSPニンテンドーDS」は、らしく業界事情ばなし。
 SCE任天堂広報担当のインタビューと解説。
 お堅い内容で手堅く読ませます。
 さらに有名サイト「発熱地帯」(http://amanoudume.s41.xrea.com/)の
 管理人のかたにもインタビュー。
 ネットユーザーの声も無視できないよね、といった感じでございましょうか。
 お金だしてゲーム批評買うより「発熱地帯」を読んでいるほうが有意義だよね、
 と言われないよう頑張ってください。
 もう言われていますけれども。無視されず言われるうちが華。


・今号の発売は4月あたま。
 隔月刊の悲しさよ、PSP初期不良問題が盛り上がったのは今や昔のことにも思えます。
 E3も控えていることですし、内容に関してはいまさら何をいうやらでもあるところで
 そのうちまたの機会。

・このサイトとしては、発売直後の感想ですがこのような感じ。
 「新しい携帯ゲーム」http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20041216
 年間まとめのなかでも少々触れています。http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20050331


・今後、PSPとDSがどうなるのか。
 ゲーマーとしてはどのようなソフトが出るかですが、予定表を見てみると
 Nintendo iNSIDE;発売予定表 http://www.nintendo-inside.jp/release/
 PlayStation.com PSP5月以降発売予定

・うむ、なんだかこれといってない。
 けれど、だからまったく新しいゲームも出てくることでしょう。
 早くも息切れ、両者いつのまにやら沈黙に、とならないように
 どちらも頑張っていただきたいものです。



・2特集と小特集は「ギャルゲー」「乙女ゲー」。まとめていきます。

・「ギャルゲー」とは何をさすものなのか。
 RPGとかSLGなどのゲームジャンル分けではなく
 作品、商品としての売り、フックが「ギャル」がいることにあるもの。


・前にも書きましたがこの「ぎゃる」という単語はどうも違和感ありあり。
  少女まんがの中でも低年齢向けのりぼんに連載されていた
 「超GALS!寿蘭」(http://www.tv-tokyo.co.jp/gals/)くらいでしか許されない
 ことばだと感じますです。
 もっともだからといって「美少女ゲーム」とか言われても全速力で引かせていただきます。

・じゃあ「乙女ゲー」「ボーイズラブゲー」はどうかといったら、どうでしょう。
 コーエーの「ネオロマンス」シリーズ、といったら
 「ハーレクイーンロマンス」みたいでもあります。れでぃーすコミックの世界です。
 難しい。
 「少年まんが」「少女まんが」という括りの、ああ素晴らしさよ。


・仕方ないので我慢して話を進めましょう。
 

・私ごとをいわせていただくと、このジャンルは甚だ苦手です。
 「ゲーマーたるものどのようなゲームだろうが良いものは知っていなければならない」
 などと妄想観念にも取り付かれて、手を出したりもいたします。
 しかし興味のないものを遊んでも、本当に楽しめているのだろうか。

・『カノン』や『AIR』を読んでみても眠くなるばかり。
 このジャンルの極北と思われる『シスタープリンセス』を遊んでみれば
 そのあまりの甘ったるしさはお茶なしできんつばまるごと放り込んだかのようであって
 最初のセーブポイントにたどり着くのがやっと。
 甘すぎて、美味しいかそうでないのか面白いのか面白くないのか
 果たして評価不能

・楽しめているひともいる。
 けれど私は興味を惹かれない。
 もったいないことです。面白いゲームもたくさんあるだろうに。


・ネットのゲームを話題にするサイトには
 PCとの親和性ゆえか、この種のことについては特にとても多くの文章があります。

・それらを読んで見聞を広めよう。ということで
 AB2//MEMOPAD(http://blog.goo.ne.jp/ab_2/)4月23日に紹介されていた
 以下の同人誌を購入してみました。
 「物語のおもちゃ箱」http://www.actv.ne.jp/~uzura/timecapsule/oldbooks/omocha/top.htm

・468ページに渡って、ギャルゲーに限らず『ウィザードリィ』やテーブルトークRPGなど
 幅広く様々に書かれています。
 書籍としてのまとまりには欠けるかもしれませんが、とても力の入った内容。
 とりあえず紹介されているゲームを収集したくなる。
 同人とてあなどれないです。
 かといって巷の同人マンガに手を出す気にもコミックマーケットに行く気にも全くなれませんけれども。


・かなりの部分がサンプル原稿として公開されています。
 というか重要な部分はほとんど公開されています。
 2章の『ONE〜輝く季節へ〜』に関する項などはとてもよくできているかと。
 ゲームのほうを遊んだことないひとが言っても意味ないですが。

・公開されてはいませんが、かの『センチメンタルグラフティ』についても
 その良いところを取り上げていて、なるほど肯かされます。
 「ゲーム批評」ばっちり同人誌に負けています。さすが。 


・中でもっとも興味を引くのが、1章まとめにあたる以下の項。
 「ストーリーゲームの歴史」http://www.actv.ne.jp/~uzura/timecapsule/oldbooks/omocha/act1/rekisi.htm
 ここだけでもざっと目を通していただきたいと思います。
  
・アドベンチャゲームの歴史、RPGへのつながり、新しいAVGとしてのサウンドノベル
 あるいはアクションゲーム、STGにおけるストーリー、そしてギャルゲーにおける実験。
 大作に見られる映画のようなゲーム、
 現在も様々に作品が作られるノベルゲーム、
 『ウィズ』『ロマサガ』『ガンパレードマーチ』などの創造させるゲーム。
 ゲームの中で物語の面白さを表現することについて、様々に丁寧に見事に書かれています。
 素晴らしい。


・さて「ゲーム批評」に一応戻って、「ギャルゲー」とは何か。何が面白いのか。
 その面白さが興味のない私には説明できません。
 『サクラ大戦』のどこが優れているのか。
 『ときめきメモリアル』の何が受け入れられたのか。
 それぞれのゲームシステムであるとか
 恋愛シミュレーション、学生生活シミュレーションとしてのデザインなどとは
 また違う別の価値。
 それが「萌え」というものでしょうか。


・わからないものを無理に解するのはやめておきます。
 さまざまにその素晴らしさは、既にこのように多様に語られているのですから。
 

・「ゲーム批評」も話のネタとしての存在価値はありますよ。



・「萌え」についてはもっと勉強してまた書いてみたいと思います。
 「萌え銘柄」などというものもあるようですな。
 参考;http://s03.2log.net/home/mri/archives/blog184.html
 世の中広いです。いや、ここは「ネットは広大だわ」と言うべきか。