2006年後半と2007に遊んだゲームのそれ以外

kodamatsukimi2007-12-24



・年末です。しかし何も書くことがない。
 『三国志大戦3』すら1度も遊んでいない。
 ゲームセンター開いているうちにたどり着けない。
 『カードヒーロー』も遊んでいるひまがない。


・という感じでありますので今回は、1年半ぶりくらいに
 ここには感想を書くほどには遊んでいなかったゲームからいくつか選んで
 当時のメモなどを元に振り返っての穴埋めとさせていただきます。
 つまりこれ(http://d.hatena.ne.jp/kodamatsukimi/20060530)の続き。
 例によって遊んだ時間順。
 中には1年以上前に遊んだゲームの感想もあるわけです。適当すぎる。


[DC][AVG]『es』

 http://sega.jp/dc/010401/ ASIN:B000069TBH 

・5年くらい前のゲームです。DCです。
 こういう記事(http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20010125/es.htm)が
 涙を誘う。ゲーム機の性能がいくら上がっても実写ゲームは微妙なまま。

・中身は普通のAVG。ほぼ一本道。
 割と良く出来ている方でして、俳優さんの演技も興ざめするようなところもなく
 ざっと見終えて時間を損したと思うほどには、悪くありません。
 『街』よりもよほどかお話のまとまりは良いと思います。
 でもそれ以上ではない。

・どうしたら良いのだろう。実写が悪いというわけでもない。お話が悪いわけでもない。
 良いAVGと比べてどこが劣っているのか。名作映画と比べて何が悪いのか。
 ミステリ小説の映像化とか、映像作品のノベライズとか、
 そしてゲーム作品の映像化、ノベライズとの齟齬とかそういうことか。
 そういう境界事例から新しいものを作ろうとするときの良い例となる作品、
 という感じであるのかも。

[PS][SLG]『オアシスロード』

 http://store.playstation.com/store/product.vm?id=JP0031-NPJJ00055_00-0000000000000001

・PSストアでPSPにダウンロードして遊んだもの。\600。便利な世の中です。

・ひとことで言ってアイデア賞。さすがアイデアファクトリー。
 アイデアだけです。中身すかすか。
 これを当時定価で買ったひとが、駄作と投げつけずに評価したというのは
 私には到底無理。それくらい微妙極まる出来であります。

アートディンクの初代『アトラス』の貿易と
 RPGのアイテム合成、ガストのアトリエシリーズのようなそれをくっつけて
 その成果を、AVGのフラグとしたようなゲーム。わかりにくい。
 つまりAVGなのですが、探偵になって情報を集めるわけではなく
 貿易商人になって交易するのでもなく、
 冒険者になって各地の特産品から新規アイテムを作れることを発見することで、
 貿易が始まりお話が進む、という形。


・本当にアイデアだけです。戦闘とかもありますが、どこからつっこんでよいやら状態。
 貿易SLGのような楽しみはありません。あくまでAVGのようなことしかできない。
 それでいてキャラクターやお話や舞台が魅力あるものというわけでもない。
 評価しようがない。ゲームとして面白くもなんともない。

・アイデアは確かに、面白くなりそうなものではあります。可能性はあります。
 貿易ゲーム。冒険で交易が始まり世界が発展していくゲーム。
 面白そうだし、面白く出来そうな題材であります。
 ただ、このゲームは面白くないですが。

[PS][ACT]『ザンファイン』

 http://store.playstation.com/store/product.vm?id=JP0281-NPJJ00065_00-0000000000000001

・PSアーカイブスから\600。安い。

・この値段のゲームに文句をつけようがないのですが
 元が\1500のゲームであるだけに、さらに文句のつけようがない。
 損は絶対にしないゲームであるのは間違いないです。


・ただ『WARNING FOREVER』(http://www18.big.or.jp/~hikoza/Prod/index.html)の方が
 アイデアの発展性としても上なのではないかと。
 つまり\1500なりのゲームであると思うのです。
 アーケードに置くくらいのつもりで、
 『サイヴァリア』に変わって作られていたらどうだったか。
 サクセスの他のゲームを見る限り、どのみち中途半端であったかもしれませんが。

[GBC][SLG]『モンスタータクティクス

 http://www.nintendo.co.jp/n02/dmg/bmfj/index.html ASIN:B00005OVBK

・この21世紀にゲームボーイカラーとか。けれども7年前のゲームです。

・敵を倒すと、その持っている特殊コマンド、つまり「敵の技」を
 アイテムとしてもらえ、自身の戦闘選択肢として装備できます。
 戦闘は敵味方のターン制で索敵型。仲間の周囲しか見えない。
 ターンの時間制限内に敵を見つけて攻撃、倒しきれなければ
 次の敵ターンに攻撃されないよう、素早く遠くに隠れる。
 特殊攻撃の攻撃範囲が肝であり、地形を利用しての位置取り駆引きが重要。
 文字にするとリアルタイムターンタクティカルSLG。というような風味。


・ルールは面白いのですが、対人対戦でないと、どうしてもコマンドバトルRPGにくらべ
 戦闘展開が単調になるのは否めません。
 かといって対人用にバランスが取れているかというとそれほどでもない。
 『カードヒーロー』ほどガチガチではないけれどその分劣る、というところか。

・『カードヒーロー』が素晴らしい傑作であることには異議ないながら
 こういうゆるいゲームもまた、あっても良いとは思うところではあります。

[PS2][AVG]『サーヴィランス 監視者』

http://www.jp.playstation.com/scej/title/surveillance/ ASIN:B0000634MZ

・パッケージがなかなか印象的。02年のゲーム。
 PSからあった「やるドラ」系、アニメ製作プロダクションIG
 内容は、類似例を挙げると『メタルギアソリッド バンドデシネ』。

・アニメが自動進行する中で、画面内の注目ポイントをチェックし
 正しいフラグが時間期限内に立てられれば、話が先に進行。
 チェックポイントを時間内に規定数捉えられなければ
 アニメムービーがバッドエンドルートに自動分岐。

・アニメは一時停止することなく常に流れ続け、選択肢の出る画面というのがないのが特徴。
 フラグ立ての待ち受け時間は割と余裕あり。画面位置の受けつけ範囲もわりとゆるめ。
 もっとも後半はわかっていて狙わないと間に合わない程度には難しくなります。


・監視者というくらいだからして画面は複数用意されていて、自由に切り替えらます。
 複数画面を同時チェック、怪しい影を見たら即座にメイン画面として切り替えポイント。
 ということをするゲーム。

・欠点は、アニメを見て内容を楽しむ余裕が全然ないこと。
 つねに怪しげなところに目を彷徨わせていなければならない。
 後半になるとそれでも追いつけなくなるので、何度も繰返し見返して
 バットエンドで表示されるヒントをみて、何度も試して正解を覚え
 本番では話を追わずにタイミング合わせに全神経を注ぐ。ということになります。
 ううむ無理のあるゲーム。もっとも自分が下手すぎるだけかもしれませんが。


・とは言え、ならばどうしたら良いか、というと難しい。
 「やるドラ」シリーズはこれまで遊んだことがなかったのですけれども
 ここが悪い、というわけでなく
 全体的にいろいろどうしようもなさすぎる点が多すぎる、というような印象です。

AVGの実験作として『es』と同じくいろいろ見るべき点があり
 けれどその不十分さも、同じ様な種のもの。
 この発展、完成形はテレビゲームではなくて
 アミューズメント施設のアトラクションとしてあり
 高価格高品質の映像を1度きり遊ぶものでこそ、楽しめるものになるのかもしれない。
 

[PC][AVG]『ランス5D

 
・PCの18禁ゲーム。「6」と「7」に当たる『戦国ランス』は既に感想書きました。
 タイトルの「D」は、AからCまでのバージョンが没企画になったからとのこと。

アリスソフトは国内のPCゲームメーカーの内、
 いわゆるひとつの「ゲーム性」がわりにあるほうの会社として
 知られているところなのですが
 といっても他はファルコムくらいしか触っていないので比較しようがないですが
 この『ランス5』もなかなか変なゲームとして面白味があります。
 ただ低価格でもあり実験作、アイデア賞といった位置づけでしょうか。


・中身はRPG風スゴロクAVG
 次に何をするかは自由に選べず、サイコロを振って決定します。
 止った場所で敵が出たり宝が出たりイベントが起こったりして
 制限回数内に規定回数イベントこなせばステージクリア。
 つまり1人用『桃鉄』で、規定ターン数内に目標金額達成でクリア、というようなもの。

・カードでスゴロクの出目を操作したりはできませんが
 スゴロクマップの「目」の種類数、つまり『桃鉄』でいう赤黄青のマス目数は
 ある程度操作できるしくみ。

RPG風だから敵もでます。戦闘は完全自動。戦闘中の行動は
 事前に選んでおいた「通常攻撃」「特殊攻撃」「回復魔法」などのどれかに
 自動で止まるスロット形式。逃げるかどうかの選択すらできない。
 徹頭徹尾見ているだけ。
 事前装備と、レベルアップ時だけ選択できるスロット内容変更選択が
 勝負を決めます。あとは運。


・選択肢があっても選べないAVG。ただそうなるべく誘導はできる。
 面白いデザインです。バランスも中々。
 ただ遊んでいて面白いかというと、1人用『桃鉄』よりは面白いという段階で
 これ以上どうすれば良いか、というと難しいところ。
 戦闘がオートであるところはRTS系のほうが、ということになるだろうし
 AVGとして、選択肢を選べないという仕組みを上手く昇華できれば
 良いものになるかもしれません。

[PS2][SLG]『三国志戦記』

http://www.gamecity.ne.jp/products/products/ee/new/sansenki/ ASIN:B00005UPL9

・このゲームの特徴は連続コンボ攻撃。
 SLG調のマス目マップにおいて、あるユニットが敵を攻撃、
 すると敵ユニットは1マス隣に吹き飛ばされ、
 その飛ばされた先に隣接して未行動の味方ユニットがいれば連続攻撃可能。
 連続コンボは途切れるまで続く。
 ダメージ量はコンボすると10倍以上になるので
 基本的に全ての行動でコンボを狙うことになります。
 コンボはあらかじめ仕込み、つまり起点以外のユニットにも指示しておける。

・斬新だ。と言いたいところですが見たことあるような仕組みのような気もする。
 何しろ昔のゲームだけにどれがオリジナルだかさっぱりです。
 

・しかしこれも、対人対戦なら面白いだろうに、というゲームと言えましょう。
 こちらがこうくればこうしてこうしてこうする、と待ち構えていても
 敵がその通りに、思った通り、動いてくれるから面白くないのです。
 将棋をごく単純化すると、つまりオセロみたいにすると、いや3目並べにすると
 相手はかならず最善手しか打たないのでまったく面白みがない。

・『パズルクエスト』の時に書いたようなことです。
 運の要素がない、つまりユニットに成長要素のない対戦SLGは、
 余程ルールを突き詰めない限り、計算機相手に打っても面白くならない。
 なぜなら人間は計算機より速く計算できないから。
 成長要素をいれてRPG風にしたり、ランダム要素を入れてお手軽パズルゲームにしたり
 アクション要素をいれてRTS風味にしなければ
 凡百のSLGに存在意義はないのである。

[NDS][SLG]『もじぴったんDS』

 http://namco-ch.net/mojipittan_nds/index.php ASIN:B000MQUYI0

・今年の3月発売。傑作。ひとに薦めるなら今年最高の作品であるのは間違いなし。
 時間制限なしモードもあり、ステージも増えていて
 何よりタッチペンが合っている。ゲームの規模がDSサイズにぴったり。
 多機種版はもういらない。

・ただステージは多いに越したことはないのでどんどん増やしていただいて
 DSある限り毎年ver.アップして安く売り続けていただいて構わない出来だと思います。 

[PS2][AVG]『ミッシングパーツ

 http://www.fog.jp/main/products/mpa.htm ASIN:B000OZ50QK

・今年ベスト版が出たのですが
 中身は本日書いている5年前とか7年前とかゲームに負けないくらい、
 いや多分かなり勝っているくらいに昔ながらのAVGです。つまり古い。
 『神宮寺』シリーズとか『クロス探偵物語』とかあのあたりと同じ。

・これらは今更、今まで遊んでいなかったひとが買って遊んでも楽しめないと思います。
 余計なお世話ですが。
 好きな人が読み返せば良いのです。
 面白かったゲームだからといって、今誰もが面白がれるわけでもない。

・ましてまたこれらは、それほど面白いわけでもないのだから。
 どれもはっきりいって、今遊んだら面白くないほうに入るゲームだと思います。
 思いいれ。『グランディア』を今遊んでも面白がるのは難しい。
 けれど、長く残り続けるものだけが良いものの条件ではないのです。
 何度も楽しめるものは良いものなのです。

[360][ACT]『ヘイロー3

 http://www.xbox.com/ja-JP/games/h/halo3/ ASIN:B000SYDIZ2

・これに対して単独で感想を書いてないのは
 なんと書いたものか、さっぱり何も出てこないからであります。

・見た目だけしか変わってないじゃないか、
 いやシアターモードとか対戦とかは昔と全然違う遊びなんだよ、
 というのはわかるのですが、わかるけれども、
 だから何だとしか思えない。 アクションゲームにそれをいったらお終いだ。
 

・レースゲームは大分面白がり方を取り戻したのですが
 銃を主観視点とかで撃つゲームは、面白がるための経験値が足りていないのである。
 と今は判断しております。来年以降の課題であります。
 遊ぶのには資格は要らないが面白がるのには経験が要る。これは否定できませんが
 面白くないのに面白がる必要があるのか、というのも否定は出来ません。

[PS2][RPG]『テイルズオブジアビス

 http://namco-ch.net/talesoftheabyss/index.php ASIN:B000P31P06

・これは個別で感想を書きたかったのですが、年内に遊び終える時間がない。

・いかにもPS2らしいRPGです。シリーズの中でも評判高いということで
 PS2の店じまいに向けて遊び残しを片付ける一環として。
 まったくの新作を始めると、最期まで途切れなく遊び続ける自身がなかった、
 というのもあるのですが。


・ロードがやたらと頻繁で長いです。画面切り替えロード。店に入るとロード。
 何をするにもナウローディング画面。悪評高い『天外魔境3』と紙一重
 それにも関わらず評判良くて、紙一重であり評価は天地に違うのは
 無理なく、遊び手が求めているものに合わせてしっかりつくっているからでありましょう。
 良い出来です。なるほどシリーズ一番の出来というのも良くわかる。

・お話は作を経るごとに良くなっている。
 キャラクター、舞台設定もいかにも魅力的で見事。
 成長システム、戦闘時の操作にかかる比重配分などもきちんと無駄なく整理され
 従来に比べて見栄え良く、伸ばすべき部分はしっかり拡張している。

・ボタン連打でもレベルを上げればクリアできるし
 工夫して無理なくクリアもできる。
 イベントは切りなく起こり、進行フラグを探す必要なくつまることがない。
 テンポ良く進み、マップでほど良く迷い、敵はほどほどに強く
 そしてそれが、ロードの長さ、PS2なりの見た目、合わせてまとまって
 欠点すら含めて、完璧な出来である。
 素晴らしい。求めるひとが求めるものをきちんと提供できている。


ファルコムの『英雄伝説6 空の軌跡』を思い出すような出来です。
 新しさは何もない。既存のものをまとめ合わせて
 RPGの面白さとは、多くのひとが求め期待しているものとは
 オンラインRPGや『オブリビオン』ではなく
 こういうものなのだ、と提示している。その通りだと思います。
 面白い。良く出来ている。手作り感。作品の全てを感得できている時の楽しさ。
 『ドラクエ』の昔から求められていた、変わらぬ楽しさのRPG

・まったく否定する気はございません。是非是非どんどん続けていって欲しい。
 新ハードに移っても見た目をきれいにし、ロード時間を短くするだけで
 中身を変える必要はまったくない。
 そういうゲームがきちんとあってこそ
 そうでないゲームの意義があるのですからして。