2011年の7月と8月くらいに遊んだゲーム

今年の夏も去年に続いて暑く、ゲームを遊んでも
ここに感想を、あらためもったいぶった形で書くほどあたままわらない。
そんなことしているうちゲームの中身も次第に大体全体大方のところのこと
忘れていくわけですが
この3日ほど雨が続き涼しく、多少正気に戻ったかのような塩梅なる
気がする気もするのでので感想を書いておく次第。

シュタインズゲート

シュタインズ・ゲート Xbox360 プラチナコレクション Steins;Gate(通常版) - PSP STEINS;GATE
PSPとPC版もありますが、遊んだのは廉価版が出た360版。
つくったところはAVGとかSTGの移植とかゲームの日陰部分が主な仕事らしい
5pb.Games(http://5pb.jp/games/)というところと
ニトロプラスというPC18禁ゲームを作っているところらしい。
陰々掛け合わさって陽に転ずるわけもなく、出来たところの本作もまた
日本の秋葉原みたいな特定特殊地域以外でおひさま誇れる作品でない仕様。
中身はよくあるAVGというか「ノベルゲーム」という種類の一応ゲーム。
真性ゲームかどうかはよくわからないので
360版では実績ポイント振り分けなどから各人個々に帰納して頂きたい。


小説のようにお話を読んだ感想をまず並べると
登場人物の重点が適当でなく、緊迫展開盛り上がるところと
それをなんとか解決しようと駆け回る過程との緩急弱くて
スーパーハカー、すなわちだるだる。
タイムマシンの作動原理がリフターなんだなのは良いけれど
主人公にしか見えていない妄想的に、
時間線収束だけでなく敵組織を絡めきれていないところは、
最後強引にまとめたけれど、SFとしては落第点。
最優秀助演男優賞のDr.中なんとかせんせいにはご苦労様と言いたい。


それでもこの手のよくあるゲームの中で、このゲームが評判良いのは
主人公だけが各ヒロインのこころを救えて救わないと世界がバットエンド、
というお約束な必要条件に加えて
テレビゲームであり画面の中を操作するというところからの、
メタ視点劇中劇作中作紋中紋な視点切り替えと叙述トリックといったあれと
セーブポイントへリセットして戻るというところからの、
幽体離脱タイムリープサクラダリセットの時間SF的なそれ、
このどちらかを適度にお話の主軸においてそれなりに上手くまとめている、
という十分条件
これまでのこの手のよくあるゲームの中で評判良いものと
同じ程度に満たしているからでありましょう。


EVER17』とか『ひぐらしのなく頃に』とかサターン時代のあれらとか。
みな荒唐無稽でとても真っ当にノベライズ映像化もできそうないけれど
それが許されるのが「ノベルゲーム」だけなのだ、と思えばすばらしい。

アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝

アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝 PLAYSTATION 3 the Best - PS3

英語で書くと「uncharted」、「前人未到」。
評判は聞くものの、パッケージ見ても裏返して説明読んでも
いまひとつどういうゲームかよくわからないので遊んでみたわけですが、
まあその程度の解りで良いなら公式サイトの動画見れば判りそうですが
一応ゲーマーたるもの遊んで見なければ判らない原理主義支配下に在り。
というのは、これもあれも何百とクリアしてわかっているんだぜ、
ということにしか誇ることない種のゲーマーではないかという気もしますが
広く世間的にはどのみちどうでも良いことである。


で、遊んでみたところ、みためどおりのゲーム。
パッケージの泥汚れたオヤジが副題通りジャングルに黄金郷を探す話。
『ピットフォール』みたいな、といって通じるかわかりませんが
もう間違いなくそれ。
『マリオ』が出る前のファミコンアクションゲームは
『チャレンジャー』とか『スペランカー』とか『アトランティス』とか
たけしの挑戦状』とかああいうあれでしたが、そういうあれ。


見た目はPS3仕様にきれいになっているわけですが
していることはハリウッドでもB級分類の冒険アクション。
本作はもちろん解ってあえてそこを狙っており
ジャングルを大冒険しているのに常にメイクばっちりなゲームどもと違い
また配役もあえて二枚目ではない。
不気味の谷とか技術的なことはわかりませんが
整った顔をつくるより、本作のように味ある顔描くほうが面倒そう。
そういうところに手を抜いていないのが好印象。
日本語版のローカライズ、声の演技も良い感じで好感触。


もっともゲームとしては『マリオ』ではない。アクションゲームでなく
秘境探検感を味わうアクションアドベンチャー
すなわちなぜかその時点の主人公がどうにかすればくぐり抜けれられる
アトラクションを次々越えていくことで、映画のお話が進む種のゲーム。
一人用でもあって、なら映画をみんなで見るほうが楽しめるのではないか。
タイムアタックのようなスコア的な競う材料や強化成長要素もなく
なぜゲームでなければならないのか、
遊園地とか大型アミューズメント施設用機器で良いのではとも思うのですが
アクション映画の主人公を台本通り動かすことも
それなりにこの程度に今作ればこういうくらいにゲームとなる、
という例ではありましょう。


ノーラと刻の工房 霧の森の魔女

ノーラと刻の工房 霧の森の魔女

ガストの「アトリエシリーズ」そのまま。
宣伝文句で確かに、アトリエシリーズを作ったひとが作っています、
と書いてはあるものの、そのまま過ぎる。
採取してコピーして合成するだけでなく
分解や、タイトルあるように時間経過による変質のような要素もあるものの
言ってしまうと余計にめんどい。


ちまちま図鑑を埋めるのはそこそこそれなり同じ程度に楽しいのですが
パズルゲームとしての詰め具合と
売り文句である表面のスローライフ
どちらでも好きなよう遊べるべくすべきでなかろうか。
アトリエシリーズ」ばかりでなく『牧場物語』などもみて
より新しい単純作業の積み重ね模様を思い描いて積み重ねていくゲームを
期待したいところであります。

戦国大戦 1570魔王上洛す

去年11月に稼動開始して、昨年末には攻略Wikiはわしも育てた(AA略
というくらい全国屈指に戦国大戦に詳しかったかもしれない私ですが、
今年に入ってからはまったく遊んでいなかった。
その理由はいろいろあるのですが
この7月にようやく新規武将カード追加の大型Ver.Upがあったので
久しぶりに遊んでみたわけです。
副題の「上洛す」の「す」はいらないと思いま。


今回は浅井+朝倉と本願寺+雑賀衆の2勢力追加。
だけでなく、一部の不人気カードを排出停止にしたり、
強すぎるカードを修正したり、鉄砲の仕様変えたり、料金体系変えたり
なんとデッキ総コストを8から9に変えたりまでするなど
Ver.1.1どころか2.0でもないような大変化させるなど
現状をなんとか変えなければと多少セガも思っているのかもしれませんが
残念ながら絶賛迷走中。所詮小手先。
もっとも今までのなしにして最初から作り直したいと一番思っているのは
当の作っているひとたちかもしれませんが。


このゲームは6年前からいまだ稼動しているくらいの
三国志大戦』を下敷きにしているわけですから
それなりにゲームとしては、出来ているわけです。
ふつうに遊べることは遊べます。
ただ『真・三国無双』と『戦国無双』のようには似ていない。
似ていなくても良いのですが、あえて変えたその部分がいまひとつ。
鉄砲も大筒も戦場狭さも陣計略効果時間も自動槍撃もタッチアクションも
個々のどれも単体で悪い、というものではないのですが
組み合わさってみると微妙。
格別何が駄目というわけでないけれど凄く楽しいとはとてもいえない感じ。
ゲームとして「三国」と「戦国」どちらが面白いか、といえば
「三国無双」と「戦国無双」なら好き好き、といえるのですが
『バーチャ』と『鉄拳』みたいに別物で比較するものでない、
といっても伝わるものでない。


ゲーム自体はそんな感じで
メタルギアアーケード』のように凄く悪いわけではない。
良いわけでもないけれど駄目でもない。
ただ運営の印象、バージョンアップによるバランス調整だとか
公式サイトや雑誌での広報だとかの評判はあまりよろしくない。
昨今どのゲーム会社も等分にしでかしているし
継続した商売の下手さに定評あるセガとはいえ、良いとはいえない。
個人的には「蒲原氏徳」の名前誤記を直さないのがかなり許せない。


ゲームの出来、対人オンライン対戦アーケードゲームとして運営、
それぞれ問題はありますが
さらにもうひとつ、周囲をとりまく環境も宜しくない。
アーケードゲームというかテレビゲーム自体のお先がどうか、
3DSで大任天堂も混迷さなか、国内ガラパゴスカジュアルゲーム大勝利、
というような大きな話ではなく
すぐそばに稼動6年目で減価償却済みゆえ、値段半額が常態で
かつ面白さに大差ない、信頼と実績では段違いのゲームが並んでいるのが
このゲームの、アーケードのかたすみ、ちいさな話ではありますが
最大の問題。
このゲーム単体で言うなら、これが最大のことなのです。


戦国大戦三国志大戦のように大ヒットするわけがない。
普段ゲームセンターにたむろしないひとへまで訴求できるほどでない。
三国志大戦は時代を5年先取りした歴史的傑作だったけれど
その6年後に出たゲーム。
それでいてさして進歩もしていないのだから。
代替するどころか並立するにも役不足力不足。
一昔前の作品を相手が半額とはいえ駆逐するどころか
客付きで負けているようでは、良くて共倒れである。
どうしたらよいのか。
大きな話ならアーケード業界のテレビゲームの未来がうんぬんですが
小さな話ならば、家庭用テレビゲームの『三国無双』『戦国無双』のように
アーケードゲームが並立できるというのが甘かった、
ということなのでしょう。
そういうところもいまだまたまだセガセガらしくある。