2005年のまとめ ソフト編


・昨年までは『ユーゲー』『コンティニュー』のランキング引き合い出していたのですが
 今年『ユーゲー』の方なく、いささかバランス欠く情勢。
 
・とりあえず『コンティニュー』の方を並べてみますと
 『おいでよどうぶつの森』『Grand Theft Auto: Liberty City Stories(国内未発売)』
 『ワンダと巨像』『スクリューブレイカー』『ガシャポンウォーズ』
 『バイオハザード4』『ニンテンドッグス』『三国志大戦
 『The Warriors(国内未発売)』『シャドウオブローマ』『DSトレーニング』。

PSPの『GTAリバティシティストーリーズ』とPS2『ウォーリアーズ』は
 『GTA』のロックスターゲームズ製。通信販売で購入可能。
 ロックスター大好きな太田出版『コンティニュー』らしい選定。
 あとはまず無難なところ。
 「ガシャポン」よりも「ガチャポン」の方がしっくり来るあたり
 『アウトラン』とか「ガチャピン」に馴染みが深いと感じるお年頃。


・それでどうまとめようかとして、今回はジャンル別に並べて見ます。
 まずは良しに付け悪しに付け話題になったもの以下にずらり。


STG鋳薔薇』『エスプガルーダ2』『旋光の輪舞』『アンダーディフィート』『雷電3』
 『東方花映塚』『ティンクルスタースプライツ La Petite Princesse』
 『東方文花帖』『Geometry Wars: Retro Evolved』『スグリ

ガンSTGコブラ・ザ・アーケード』『ザ ハウス オブ ザ デッド4』

RCG『マリオカートDS』『マリオカート アーケードグランプリ
 『リッジレーサー6』『ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド』
アクション『みんな大好き塊魂』『地球防衛軍2』『ウイニングイレブン9』『パワプロ12』
 『モンスターハンターG』『戦国BASARA』『真・三国無双4』
 『メダル オブ オナー ヨーロッパ強襲』『メックアサルト2』 『マーセナリーズ
 『グラディエーター』『機動戦士ガンダム 一年戦争
 『デビルメイクライ3』『新・ボクらの太陽』『ジャンプスーパースターズ
 『ゴッドオブウォー』『サイオプス サイキック・オペレーション』
 『スパイクアウト バトルストリート』『QODver.2.0』
 『キャッチ! タッチ! ヨッシー!』『タッチ! カービィ』『超執刀カドゥケウス
 『メテオス』『ポケモントローゼ』『押忍!闘え!応援団
 『OZ』『獣王記』『ナノブレイカー』『ロックマンX8』
 『ガンスタースーパーヒーローズ』『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』『EXIT』

対戦格闘『ランブルローズ』『DOA4』
 『鉄拳5』『機動戦士ガンダムSEED 連合vsZAFT』
 『メルティブラッド・アクトカデンツァ』『サムライスピリッツ天下一剣客伝』『KOF11』
 『ギルティギア イグゼクス スラッシュ』
 『ソウルキャリバー3』『ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション

SLGファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』『ベルウィックサーガ』『フロントミッション5』
 『ナムコクロスカプコン』『第三次スパロボα』
 『キングダムアンダーファイア』『ファミコンウォーズDS』『信長の野望・革新』
 『アイドルマスター』『絢爛舞踏祭』『雪道』『煉獄』『METAL GEAR ACID2』
 『魔法先生ネギま!』『メタルサーガ

AVGひぐらしのなく頃に』『仮面幻影殺人事件』『逆転裁判 蘇る逆転』
 『アナザーコード』『サバイバルキッズ Lost in Blue』『ちびロボ!
 『DEMENTO』『SPLINTER CELL:CHAOS THEORY』『メトロイドプライム2 ダークエコーズ』
 『サクラ大戦5』『キラー7』『零 〜刺青の聲〜』

RPGローグギャラクシー』『龍が如く』『ロマンシングサガ ミンストレルソング
 『ラジアータストーリーズ』『キングダムハーツ2』『イリスのアトリエ エターナルマナ2』
 『テイルズ オブ レジェンディア』『テイルズ オブ ジ アビス
 『グランディア3』『天外魔境3』『ウィザードリィエクス〜前線の学府〜』
 『FABLE』『XANADU NEXT』『シャイニングフォース ネオ
 などなどなど。
 
・なぜこれがあってあれがないというご意見全ての方抱かれますでしょうけれども
 私もそうです。きりないです。
 上に並んだものすなわち「良いゲーム」というわけではございませんが
 まず話題になったものとして。


・しかしまあ沢山あるものです。とてもとても全てに手を触れるは無理であり
 さらに幾らもまだまだ面白いゲームもちろんある。

・中にこれも去年の発売であったかもっと昔でなかったかと驚くようなもの混ざっており
 1年前それ遥かな果て。ゲームの歴史ファミコンからでも20年。
 2004年のファミコンミニシリーズに触発されたか
 『タイトーメモリーズ』など昔のゲーム引っ張り出しエミュレートも目に付きました。
 そんなことして頂かなくとも、昨年発売されたゲームだけで一生遊べるゲーム飽和時代。



・ではジャンル別に見ていきます。

絶滅危惧種STG

STGは何度も絶滅の危機叫ばれながらも生き残っております。
 大多数のひと目には触れない。ゲームセンター隅には目も向けない。
 画面を埋め尽くす敵の攻撃付いていけないあれはマニアのみの食べ物だ、と
 狭いゲーム社会でもさらにつまはじきものであることを
 選ばれし我らと誇るひとたちの集まりです。ゲーマー名乗るならSTG語れば間違いない。

STGは遊ぶひとしか遊ばない。
 短時間でゲームの言葉にしにくい「面白さ」というものを、
 思い出させてくれるのが、STGにある間違いない良さです。価値です。
 一方で触れないひとにとって代わり映えない昔ながらのそれは
 20年30年遊び続けているひとのものとして触れえぬ世界。ゆえに絶滅危惧種


STGは個人でも製作可能。同人STGが商業メーカーと変わらぬ質を誇るが可能。
 だから増えないのです。

・個人でも作れる。安く作れる。土台固い仕組み遥かな昔にが出来上がっているので
 上もの載せ変えるだけで全く良し。
 そして、そのジャンルにあるだけで確実に買ってくれる固いお客もいる。
 容易に作れて確実に売れる一方、けれど大きくは売れないものである。
 『グラディウス5』であろうと何十万のひとがそれを楽しめるものではない様に。


・それでは仕事にならない。
 ゲーム製作は仕事です。手元のお金を転がし増やして利益を出し、食べていくのが目的。
 安く作れる、結構。確実に売れる、結構。決してそれ以上には売れない、論外です。
 企業商売はその場で回っているだけでは駄目なのです。
 小さく確実に回していれば良いのは個人単位のみ。
 企業はより大きく成らねばならない仕組みのものである以上、
 STGジャンルは商売にならない、仕事として不適。

・トップメーカーCAVE。STGブランドあくまでブランド、本業収益部門は別。
 続くは拡大を目的としない、ゲーム製作を存在理念とする奇特な会社群。
 そして個人。同人ゲーム。なぜなら個人で作れてしまうものであるから。

・歪んでおります。けれど現状、そういうものであってありながらも
 顧客満足させる生産開発が出来ている。つまり上手く回っている。
 要は、何も問題ないのです。いまのところは。


・御託はそれくらいにしまして各ゲーム。
 盟主CAVEは『大往生』『ケツイ』とまっとう路線から外れて変化球。
 その暴投振りは観客期待の斜め上行く剛速球。違う理由でますます支持を固めております。
 それともそれも注目集める狙いの内か。だとすれば恐ろしい子ですが多分セガと同じ。
 グレフは2番手メーカーの地位着々。潰れないよう頑張って頂きたい。
 東方も変化球でした。『文花帖』は同人ですが何かと開き直り振り素敵。
 注目は『ジオメトリウォーズ』と『スグリ』。

・『Geometry Wars: Retro Evolved』(http://www.xbox.com/ja-JP/games/g/geometrywarsevolvedlivearcadexbox360/)は
 「Retro」版から「Evolved」への発展させかたが素晴らしい。
 どこが面白いかをどうすればより面白くなるに正しく拡張させる見事な仕事。
  Bizarre Creationsは凄いメーカーです。
 アナログスティック2本の全方位STG
 『Mutant Storm Reloaded』(http://www.xbox.com/ja-JP/games/m/mutantstormreloadedxbox360/)や
 ABA Games『Mu-cade』『Gunroar』(http://www.asahi-net.or.jp/~cs8k-cyu/)と並べて
 さらにもう一段上に仕上がった、おまけでないSTG作品を見てみたいところです。

・『スグリ』(http://daidai.moo.jp/)は高機動アクションSTG
 動きのやわらかさは『ファンタジーゾーン』などを思い出させるそれであり
 また意図的に曲強く付けた攻撃手段周りは『ロックマン』『メタルスラッグ』等、
 古典的アクションのそれです。
 けれども新しい。『ソルディバイド』とかそちら方向にまだこういうあれがあったかと
 新しいアクションSTGの形を見せてくれる素晴らしい作品。
 ステージ2まで体験版あるので要お試しあれ。


3Dアクションの次

・『マリオ64』で3Dアクションは完成したのだ、であるかはともかく
 任天堂でなくとも各メーカーとも3Dアクション文法10年経ていよいよ成熟の昨今。
 『ゴッドオブウォー』など真っ当過ぎて物足りないとすれたやつに言われる始末。
 照準合わせのFPSSTGと同じく一般にまだ向いていると言い難いながらも
 『バイオ4』に融合結実して、そこから今後の展開楽しみです。

・広く開けた方は『モンスターハンター』『三国無双』。大きいか多いか。
 地味は駄目。これが鍵。2Dは地味。『ガンスタ』の変わらない様は失望しくなし。
 一般性確保して、つまり見た目触りやすくして、無双の次は何でしょう。

・DSのタッチパネルは『カドゥケウス』の2本持ち曲芸方向、
 『QOD』の忙しさもそれであり、2本の手ならそれ以下の入力装置でより単純に。
 それはリモコンコンローラーでしょうか。釣りコントローラーでも良いのではとか。

・個別に見て特に抜けたものはない印象。2D3D共どれも押しなべて良く出来ています。
 あえていうなら特殊入力形態『三国志大戦』のアクションか。


諸君、私は戦争が大好きだ

・戦争ゲームは楽しい。勝つのは楽しい。負けるのは悔しい、だから勝つと楽しい。
 それをゲームに映しシミュレートする方法として
 操る視点をより都合良くストレスなく手掛かりなくしたのがSLG
 対戦格闘は、相手を見なければ勝てない。相手が良く見えるほどより勝てる。
 けれど多くのゲームはそうでなくて、自分しかおらず、自分しかみえず、
 対するコンピュータの理屈は見えない。

・戦争に勝つにはどうするべきか。
 その答えは相手を知り己を知ること。
 2500年前から否定する声聞かないので間違いなし原理原則最初に言ったもの勝ち。
 STGやRCGは自分の手をじっと見るとして、相手は繰返し見ることで覚える仕組み。
 SLGは画面に映される指示を、相手と自分にとってどう解釈するが正しいかという問題。
 そこに正解必ずあるが良く、必勝法が許されて相手が許してくれる唯一の戦争ゲーム。
 対戦格闘は相手を己ほどにはどこまでも知りえない。だから良いのだ。

・戦争は楽しい。勝つのは楽しい。相手が負けるのを見るのは楽しい。
 それ以上に自分が正しく負けるのが楽しいのが、戦争ゲームの希なるところであります。


・その筋からみてオンライン対戦のRTSが日本に充分翻案されなかったのは残念。
 PC業界の事情もあったことでしょうけれども。
 旧来自身との飽くなき戦い、または本道たるシミュレート仮想戦記に価値を見出す方向、
 そして対戦SLG。この三方未来にSLGは分割されています。

・『エムブレム』から『ベルウィック』は確かにひとつの道。
 『ディスガイア』のように、より広く掘り下げたものを見てみたい方向。
 そこにキャラクター設定物語を載せてウォークロニクル生成シミュレーターとするも良し。
 純化して改めてその価値見せてくれたのは『アイドルマスター』、でなく『雪道』。
 『ガンパレ』系統『絢爛舞踏祭』のAI方向より
 『ときめもオンライン』の方が現実的か。現実的など必要ないなら『ネギま』か。
 そして最期のRTS方向は、『三国志大戦』得て確実に前進しました。

・常に誰かと競う戦いの繰返しをシミュレートすること。
 それはいつものと違い負けても許される。それが価値。
 ゲームはまことに面白い。


世界観ゲーム

 
RPGとは何でしょう。
 STGでもアクションでもSLGでもないゲーム。他のどれでもないゲーム。


・『ワンダと巨像』の、広大なフィールドは何のためにあるのか。
 従来のゲームらしいゲームのように雑魚敵が出てきて馬で蹴散らすわけでもない。
 どこまでいっても何もなく何も起こらない無意味な世界。

・それは、そこから遊ぶひとが様々なものを見て取るためにある、とするならば
 意識のない状態はなくともそこに意味がなけらば無意識と言うように
 意味のないところからこそ、こちらが綾なし生み出す意味こそ意義あるもの、
 ということか。

・理論と感覚。
 物事に意味付けずにいられないのは、自分の価値を高めることからゆえの必然。
 常に前に。より上に。さらに高く。
 成長続けることこそ価値である。正義である。人生の目標、テーマである。

・それを表現し、それを演じて感じることは、広く開けて快感である。
 それが、自分でないところにある物語の価値ですが
 それをゲームで表現するにはどうするか。


・自分が勝つこと。一方でそれを眺めること。前に進み成長すること。それを眺めること。
 その繰返しができること。それを操れること。
 そういった方からゲームは出来ています。より楽しく気持ち良いように。

RPGはそうです。役を演じるゲーム。価値のない村人Aでは楽しくない。
 成長し困難打ち勝ち強くなれるゲーム。それが評価されるゲーム。
 それがRPGというものでTRPGから『ウィザードリィ』を通して変わらずあるもの。

AVGはそれを見て眺めて読んでいるひとにあること。
 書かれた中の人物を演じるのでなく、それを眺める視点が自分。
 そこでは演じ、操作することより読み取ることのほうが重要である、とすると
 ゲームとして合っている。これはミステリを内包する発明ですことよ。
 ネタバレ厳禁。どれが叙述トリック使用と言ったらば駄目。許されるのはヤスだけ。


・操れること、成長できることは、用意された脚本台本に反することだ。
 その意味を軽くして、操ることの楽しさを重視する方向に進むのと同じ様に逆へ
 その意味を重くして、けれどAVGと違い演じる楽しさを減じない方法はどうするか。

・その方向はふたつ。オンラインRPGと世界観ゲーム。
 オンラインRPGには演じる楽しさがある。
 『ワンダと巨像』のように、画から背景読み取り設定を作り出しキャラクターを持たせて
 世界観を自ら作り出しそれに最上の価値を持たせる妄想世界に遊ぶ楽しさ。
 AVGからノベルゲームへ移る過程に、「ゲーム性」を否定する仕組みに広く見られる傾向で
 ストーリーなど不要、
 居心地良い設定が用意されていればそれで良く
 最上級の見た目が備わればさらに良く。
 妄想に選択肢は不要でありゲーム性も不要であり。

・ノベルゲームの先に読み進むためにページをめくる操作は「ゲーム」か否か。
 そう問う以上に、その可読性の素晴らしい高さ、大容量を読み下させる文法こそ
 「新しい読み物娯楽」媒体として得がたい価値と、まず見るべし、と。


AVGRPGに新しい方法、『ウィズ』『ドラクエ』でなく、オンラインでもないものを
 与えるとすれば
 それは与えられないことがその答えなのか、という現況。
 中々四面楚歌。
 『ひぐらし』『ウィズ』のどちらでもない物語を演じるゲームはいずこにありやと。



・さてはてやはりやはり無駄に長くなりました。

・年末にも書きましたが、まとめ代わりベストゲームを改めて書きますと
 『三国志大戦』が図抜けて1位。大きく離れて『バイオハザード4』。
 他『メテオス』『雪道』それに『スグリ』を加えたいと思います。

・とは言えわかった風なこと偉そうに書いていますが
 もちろん私の遊んだ範囲、見えているうちなど限られたもの。
 これからも面白いゲームを楽しく遊ぶに邁進する予定でございます。
 とりあえず『FF12』。そして『三国志大戦』。
 あと『マジックアカデミー3』『スグリ』『文花帖』『式神3』『リッジ6』『鋳薔薇』『虫姫さま』DSにPSPに積んでいる山に買い逃がした群れにまだ見ぬ新作に
 延々果てしなくどこまでも続く。