・Wiiで昔のゲームが遊べるバーチャルコンソールの
『タクティクスオウガ』(http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_to/index.html)を遊んでいたら
あっというまに5月が終わってしまいましたが
そういえば21世紀も10分の1は終わってしまうわけですが
ところで「Virtual Console」なのに「ヴァー」でなく「バー」なのは
「Diamondo」なのに「ダイア」でなく「ダイヤ」なのと同じなのだろうか。
「Virtual On」で『バーチャロン』と読ませるくらいだからどうでも良いのか。
そして『タクティクスオウガ』というのも、良く良くすれば変な名前である。
戦術てきなオウガ。オウガは鬼。つまり戦術鬼であり覚悟のススメですねわかります。
・というわけで今回もメディアマーカー(http://mediamarker.net/u/kodama/)をもとに
読書の感想をまとめるの回。
今回も積んだらタワーだった。
シュトヘル1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
- 作者: 伊藤悠
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/03/30
- メディア: コミック
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アンテナ低くて申し訳ありません。
・期待にたがわぬ素晴らしい作品であります。やはり原作者のひとはいらない。
絵が良い。コマごとが一枚の絵として良いのではなく
コマ割りされてフキダシ入って慢符がついて表現する様式の、マンガ作品として
完璧に凄い。眼福です。
この作品には、背景舞台設定とかお話とかキャラクターなどの中身は必要でない、
と思えるほど満足できるマンガ。
これから話がころがってどうなっていくか楽しみです。
- 作者: くらもちふさこ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11/19
- メディア: コミック
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少女マンガという枠のなかで表現をまた極めているのがこの作品。
・マンガはこういうようにも表現できるのだという幅の広さと奥深さがあることを
思い出させてくれる絵であり
才能だとか技術の錬磨というようなことばがある、はるかな高みを
なぜ掴むことができるのかという世の不思議を味わえる作品。
ただ楽しむのみ。とにかく凄い。感心感服。
- 作者: 遠藤海成
- 出版社/メーカー: KADOKAWA(メディアファクトリー)
- 発売日: 2007/02/23
- メディア: コミック
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『まりあほりっく』の楽しさは、キャラクターの設定、いちづけからくるだけでなく
作者が、技術と関係ないところで楽しいよう楽しんでいるところを
楽しむところにあります。
・表現は、何をあらわすかの題材に価値があるのではなく、それをどのように表すか。
うつすは書き描くひとの個性であり
作法はどこまでもそれを成り立たせる枠様である。
どちらを楽しむかは受けて次第にそれぞれであるけれども
どちらも優れているべきであり
良く、楽しくなければ、興味を引かない。
・端的にいってひとを選び、男性向けてきなそれの
映しだからこその面白味ではありますが
そういうものとして、良いものです。
- 作者: ISUTOSHI
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2005/05/26
- メディア: コミック
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そういう意味合いで、今一番好きなマンガがこの『愛気』であります。
ほぼ毎日ぴらぴら適当にめくって楽しみます。くだらないという良さがある。
高きから低いところへと当然にながれず、同じ所で同じことを繰り返すゆえの
変わらぬ価値がある。
・マンガ拳法の使い手たちがひたすらケンカバトルをしているだけ、
という男性向けマンガで無数にある内容の作品。
特徴的なのは、はじめから最強である主人公が既にそれなりの年齢、
若くもなく老獪でもない程度に達しているため
戦闘能力ではなく、精神修養という面で成長する余地がないところ。
努力も成長もなく、友情すら拒否。
・ではバトル描写、ハッタリズムの妙を楽しむ作品なのか、というとそうでもない。
『ヘルシング』が載っていた「アワーズ」でないほうの
「月刊ヤングキング」(http://www.shonengahosha.jp/monthlyyk/index.php)という場にふさわしく
主人公の性能を慕って師事するヒロイン達、を教導する立場にあるというところが
本作の面白いところでありましょう。
・この雑誌にあるべくしてある、作者の正しさに教えられるわけであります。
表現作品は作者が作るものである、そこが楽しいわけなのですが
それを理解できても、共感できなければ楽しむことはできない。
つまりそこに、自身が信じたい正しさがある。
正しくあるか問うことを忘れることが許される。
銃夢 Last Order 13 (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 木城ゆきと
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: コミック
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SFてきな、科学的な要素で規則を形作ってみたり
ファンタジーてきな、想いを形に変えて眺めてみたり。
ありふれて良くあるものながら、ただ戦うということに様々なことを読み取らせる。
勝利という明確なひとつの様式の上で多くの工夫がある。
・『銃夢』はずいぶん長いこと続いている作品ですが
そこで描かれているのが、成長と達成の物語から
勝利する過程のために戦う話に移り変わっても
作者が同じであるだけに、やはり楽しみ方は変わっていない。
・物語の面白さは、作者がこうあるべきと示す、
キャラクターたちが人生の結末を見届けることではなく
そこにあることを楽しむことであること。
過去から続く現在への累積が、それを思い出させてくれる。
ディバイデッド・フロント〈1〉隔離戦区の空の下 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 高瀬彼方,山田秀樹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/05
- メディア: 文庫
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カラミティナイト-オルタナティブ- (GA文庫 た 6-1)
- 作者: 高瀬彼方,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2009/01/15
- メディア: 文庫
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・ライトノベルというジャンルを読みだして
そこに普通の、つまりライトノベル以外とはどういう別があるかというと
以前にも書きましたが、千差万別作品作者次第にさまざまです。
中高生を主の読者と想定して書かれたもの、つまりライトノベルだから面白いものと
ライトノベルでなくとも面白いものと
どちらにせよ面白くないものといろいろです。
・読者を年齢で分類するのは、それがもっとも適当だからで
読まないひとには月刊ヤングキングが読まなくともどんなであるか想像できるように
ライトノベルというジャンルも、楽しめるかどうかは想像できます。
自然にできる枠ゆえに、そのどこへ向けて書かれたものを読むかも自然に決まる。
しかれどもこの際、相互いの志向にねじれがあるのは当然でありましょう。
・『ディバイデッドフロント』も『カラミティナイト』も
題材は普通ながら、描写と構成がきっちりしていて広く楽しめる出来なのですが
題材が普通なので、そこに、つまりキャラクターとそれを囲むあたりに
楽しみを見るなら、これは違う。
平易簡明良くできていても教科書の例文例題と同じ。チュートリアル。
良さという正しさは時と場により異なるもの。
しかし、創作と商売は相容れなければならない。
空想科学X Lesson2 (電撃コミックス EX 108-2 THE NONSENSE OF WO)
- 作者: saxyun
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/04/23
- メディア: コミック
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- 作者: saxyun
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/04/24
- メディア: コミック
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四コママンガというのは、当たり前に新聞で許されていた特異なマンガです。
・なぜそれがおかしいのか。変なのか。常識と違うのか。常識とは何か。
あたりまえとは何か。それは時と場を選ばずそうなのか。
SFの世界は、ぶつりほうそくに則っていても非現実的。
空想の世界は、あらゆるそくばくから自由でありながら、常識の枠に囚われている。
しかしフィクションとノンフィクションの区別は、知っていなければつけられず
共に現実であり、いつ終わるかわからない人生そのものなのだ。
・もとい、現実の自身をそこに投影し、笑うことは
必要ではないけれど、時として大切なのは確かである。
鏡を見ても笑えない。そこに夢のような現実を映す何かしらの操作が必要なのだ。
- 作者: 佐藤雅彦,竹中平蔵
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2002/09/03
- メディア: 文庫
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『A列車で行こう』のバランスシートは手抜きだったので経済のことは良く知らない。
そんな私にも好適な経済学入門書。
・経済学者は何をしているのか。
競馬の血統研究と同じで、結論から原因をてきとうに探しているだけなのではないか。
という疑問には答えてくれませんが
不況なので就職先がないとか、会社がやばげなふいんきなぜかへんかんできないなとき
もしかしたら鎮静剤として働くかもしれない。
・何しろ、知らないより、知っているに越したことはないのだから。
お金はあるのに越したことがないのと同じように。